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伊藤馨

新築から住宅の相談まで、快適な住まいづくりのプロ

伊藤馨(いとうかおる) / 一級建築士

伊藤建設株式会社

コラム

ウッドチップが腐ったときの対策

2016年11月28日

コラムカテゴリ:住宅・建物

ウッドチップは腐るのではと心配される方がいらっしゃいますが、ウッドチップは自然のものなので、少しずつ分解されていくクリーンな素材です。

雨はウッドチップにとって必要なので、腐る心配は無用

ウッドチップを庭やアプローチに敷き詰めた後、雨が続くと「腐ってしまうのでは」と心配される方がいらっしゃるかもしれませんが、心配する必要はありません。

雨のおかげでホコリなどが洗い流されてキレイになります。また、ウッドチップが水分を吸収することで、重みが増えて風で飛びにくくなります。

ウッドチップは腐るというより、分解されて消えていく

スギやヒノキなどの針葉樹のウッドチップが分解していくと土に近い方から自然に還っていきます。最後には繊維状のものを残すだけでほとんど消えてしまいます。数年に1度、分解して減った分を補充するだけですむのでお手入れは簡単ですね。

注意したいことは、ウッドチップと間違われやすいバークチップを使用した場合です。バークチップとは赤松や黒松などの樹皮を原料としたものです。

バークチップは樹皮の保護能力によって分解速度にばらつきがあり、いつまでも樹皮のついた部分が残っていて片づかなくなる場合もあります。

こうした樹皮の残りはゴミ同然ですので捨ててしまいましょう。お手入れにあまり手を掛けたくない場合はスギやヒノキなどのウッドチップがおすすめです。

ウッドチップにカビが生えたら取り除き、土を乾燥させましょう

日当たりが悪く、風通しの悪い場所にウッドチップを敷いている場合に、カビや苔が生える場合があります。

ウッドチップは水分を多く含むと分解速度が速くなるので、自然分解されるのを待てばいいのですが、カビが生えた場合はその下の土の部分にもカビが生えている場合が多いので両方取り除きましょう。そして、その土の部分には何も置かず、乾燥させてください。

もともとウッドチップを敷く前から土に苔などが生えている場所には、乾燥処理が施された防虫対策用のウッドチップを使用するようにするとカビ(腐る)対策になります。

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伊藤馨

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伊藤馨(伊藤建設株式会社)

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