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木の家で使われるウッドデッキに適した素材

伊藤馨

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ウッドデッキは、家族の笑顔や楽しい会話が弾む開放感のある野外スペースです。季節を感じながら休日に遅めの朝食をゆっくりとる、家族や友人とバーベキューを楽しむ、テントを広げてお庭でキャンプなど、使い方はご家族によってさまざまでしょう。こうしたウッドデッキに適した素材についてご紹介します。

ウッドデッキに人気の耐久性が抜群の「ウエスタンレッドシダー」

ウエスタンレッドシダーは、日本では米杉(べいすぎ)とも呼ばれていますが、実は杉ではなくヒノキ科の樹木です。ウエスタンレッドシダーは加工がしやすい上に、腐りにくく、シロアリなどに対しても高い防虫効果のある耐久性の高い材質のため、ウッドデッキの素材として人気があります。

森の中にいるような心地よい独特の香りがするので、塗装なしの無垢のままの施工もおすすめです。ただし、1本1本の色にばらつきがあるため、色の濃淡も楽しんでもらえればと思います。

強力な抗菌・防腐作用をもち耐久性のよい超硬質木材「ウリン」

インドネシアやマレーシアが原産地の「ウリン」は、耐久性と強度に優れています。1996年に日本への輸出が解禁されてから、国内でも浮き桟橋や公園、遊歩道、最近では住宅用のウッドデッキにも使用されてきている注目度の高い素材です。

重硬さと耐久性のある木としてヨーロッパでも長く使用されています。材質が安定しているので割れ、反り、曲がりなどの狂いが少ないことも特徴です。

ウリンにはワインなどで有名なポリフェノールが大量に含まれているので、強力な抗菌・防腐作用を持っています。シロアリやフナクイムシなどにも抵抗性があるので、水中・海中においても使用に耐えられるほどです。薬剤処理なしで100年もつといわれています。

塗装作業が不要なので、メンテナンス費用を抑えることができるなどローコストな素材です。

豊富な実績の「イペ」とコストパフォーマンスの高い「セランガンバツ」

ブラジル・ペルー等のアマゾン川流域に生息する代表的なウッドデッキ材が「イペ」です。強度と耐久性が高く、加工後の樹液の染みだしがほとんどなく、下地を汚せない箇所での使用におすすめです。
数年前までは、公共工事や大規模施設での工事実績が群を抜いていました。このことから、「実績のあるハードウッド」と言えるでしょう。木肌の表情が豊かで、美しいウッドデッキに仕上がります。

東南アジアのインドネシア・マレーシアに生息する「セランガンバツ」は、ウッドデッキに最適な木材です。
資源が豊富で、品質、流通量ともに安定しています。一般的なハードウッドに比べ約2割も安く入手できるので、コストパフォーマンスが良いのも特徴です。黄褐色で、ウリン等より明るい印象の木材です。

ウッドデッキに適した木の特性を知り、木肌の表情や色など、好みだけで選ぶのではなく、コストやメンテナンスなど総合的な視点で選んでいただければと思います。

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専門家

伊藤馨(一級建築士)

伊藤建設株式会社

一級建築士としての知識と、現場でお客様と接する中で培った経験を活かし、新築はもちろん、増改築やリフォームに対応。様々な専門技術を持った自社スタッフがより快適な住まいを作りあげてくれる。

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