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木の家を建てる時の設計のポイント

伊藤馨

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木の家のよさは自然素材ならではのそれぞれの風合いと、時間と共に深みが増していく良さがあり、愛着と深い満足をもたらしてくれる所が魅力です。木の素材による特徴や性質を知り、木の特性を活かしてより心地よい木の家を作る参考にしてください。

スギ、ヒノキ、ヒバなど木の家に使われる木の特性

スギは成長が早く、木肌はやわらかく加工しやすい木材です。国内で多く植林されているので、国産材の中では安価で手に入ります。

丸太の木口でみると、辺材は白く、心材は淡紅色から暗褐色で色の差がはっきりしています。木がまっすぐで木目もまっすぐ通っているので、柱、通し柱、間柱、壁・天井下地、和室造作材などに使用されています。

ヒノキ・ヒバは乾燥性が高く、肌目が緻密で美しく強度や耐朽性が高いので、お風呂に使われることも多いのですが、湿気に強く腐りにくいため土台にも用いられます。

木の家の基盤となる基礎構造や木材に注意する

高温多湿による結露や乾燥など、四季のある日本の建築物は過酷な状況にあります。その状況で家を支える骨組みである構造はとても重要です。
どんなに外観が美しくても、構造がしっかりしていなければよい家ではありません。

構造材には含水率が15%以下に乾燥した木材を使います。現在の家は断熱性や機密性の高いので、乾燥しきれず含水率が15%以上の場合は壁の中で腐ったり、カビたりしてしまうからです。
特に床下や壁下地といった建築内部は簡単に取り替えられない場所なので、用いる素材にもこだわりたいところです。

木造建築は、古くから日本の住まいを支えてきました。そんなか、近年では大きな自然災害が日本を襲い、耐震性などについての意識も高まりました。
木造建築は、鉄骨や鉄筋などより軽いため、地震の影響を受けにくいと考えられています。また、木造建築に有効な耐震構造なども開発されているので、地震に対して備えた家づくりをすることは可能です。

また、耐久性について、床下の通風をよくするなど、湿気対策や白アリ対策を施しておけば、木造住宅の寿命は長く、100年ほどとも言われています。

木の表情を楽しむオリジナルの木の家を設計

木材は湿気を吸放出するので、家の中で広い面積を占める床や壁、天井にどのような素材を使うかで家の性能や雰囲気は大きく変わります。

フローリングなど直接体に触れる場所に用いると、木の持つぬくもりが伝わり癒されるほか、湿気や静電気も和らげてくれるようです。

また、木には節がありそれぞれに違う表情が楽しめます。全く節のない木材は無節といって最高級品ですが、節があっても強度が劣るわけではありません。節も味わいのひとつと考えて一等材でリーズナブルな木材を室内や外装に使うこともおすすめです。

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伊藤馨
専門家

伊藤馨(一級建築士)

伊藤建設株式会社

一級建築士としての知識と、現場でお客様と接する中で培った経験を活かし、新築はもちろん、増改築やリフォームに対応。様々な専門技術を持った自社スタッフがより快適な住まいを作りあげてくれる。

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