ポケットWiFiに完全無制限はない!
ここでは、山間部で使うポケットWiFiの最適な選び方についてお伝えします。
山間部のポケットWiFi選びの鉄則
最も重要なのは、「低周波帯800~900MHzのLTE回線(プラチナバンド回線)を沢山使えるポケットWiFiを選ぶこと」です。
山間部で使うポケットWiFiは、LTE回線が使えなければ安定しません。これは多くのWEBサイトで言っています。
ただそうは言っても実際のところ、全てのポケットWiFiでLTE回線は使えるので、厳密には山側でも強いLTE回線を沢山使えるポケットWiFiでなければなりません。
ポケットWiFiは、大別すると「WiMAX」「クラウドSIM」「Y!mobile」「SoftBankSIM系」の4種類あり、それぞれで利用できる回線、また回線ごとに利用できるデータ通信量が異なります。
※格安SIM(MVNO)のポケットWiFiもありますが、データ容量が少なく速度も遅いため、選ばれる人は稀なので除外しています。
各ポケットWiFiの回線と1ヵ月に使えるデータ通信量
【WiMAXで使える回線】
・WiMAX5G
・WiMAX2+
・au4GLTE
LTEで使えるデータ通信量:1ヵ月最大7GB
【クラウドSIMで使える回線】
・docomo4GLTE
・au4GLTE
・softbank4GLTE
・その他キャリアLTE
LTEで使えるデータ通信量:1ヵ月最大200~300GB
【Y!mobileで使える回線】
・softbank4GLTE
・Y!mobile LTE
・AXGP
LTEで使えるデータ通信量:1ヵ月最大7GB
【SoftBankSIMで使える回線】
・softbank4GLTE
LTEで使えるデータ通信量:最大100GB
WiMAXは1ヵ月無制限かつ3日制限も撤廃されましたが、それは山間部や障害物に強いプラチナバンド回線を使わない通信モードの場合のみです。
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またY!mobileも同様で、通常プランにアドバンスオプションを付けることで、1ヵ月無制限で3日10GB制限となりますが、その際に利用できる回線は、山間部で弱い高周波のLTE回線とAXGP回線のみとなります。
結果的にWiMAXもY!mobileも山間部では弱いということになり、山間部で強いLTE回線を沢山使えるのは「クラウドSIM」と「SoftBankSIM系」のポケットWiFiだけに限られます。
※最近はWiMAXがauスマホにおけるワイドレンジLTE回線が利用できることになったため、山間部でも繋がる場所は増えていますが、強いというわけではありません。
山間部に弱い回線と強い回線の違い
ポケットWiFiの回線には電波周波数というものが割り振られており、その周波数によって繋がりやすさが異なります。
高周波:WiMAX2+・AXGP、1.7GHz以上のLTE回線
低周波:1.7GHz以下のLTE回線
高周波は、一度に遅れるデータが多く通信速度が早い反面、障害物があると電波が反射・吸収されてしまう特性をもっているので、遠くには届きにくいです。
低周波は、一度に遅れるデータは多くありませんが、障害物があっても上手に避けたり、すり抜けたり(透過する)する特性をもっているので遠くまで届きやすいです。
■補足
電波の周波数と音の周波数の性質は似ており、高音は壁の向こう側に届きにくいけど、低音は壁の向こう側でも響きやすいというのと同じです。
山間部でもつながるSoftBankSIM系ポケットWiFiを選ぶ際の注意事項
山間部で強いLTE回線が使えるのは「クラウドSIM」と「SoftBankSIM系」の2種類ですが、「SoftBankSIM系」は2021年4月より料金が高くなりデータ通信量が減る方向性となっています。
現在、100GBを3,380円ほどで使えるSoftBankSIM系ポケットWiFiが多いですが、SoftBank側のデータ容量規制強化により、このデータ容量が減るか料金を上げるかといったプラン改定が現在行われています。
SoftBankSIMを利用したサービス提供側からの情報でも、現在のプラン内容と同じ条件では到底提供できる仕入れ値ではないようで、大幅な変更をするという話も聞いています。
そのため、変更後のコスパ面はクラウドSIMと比べて圧倒的に悪くなることが予想されるので、現時点で選択肢に入れるべきではありません。
山間部で使うポケットWiFiを選ぶ手順
ここからは、クラウドSIMを選ぶことを前提として、具体的な山間部で使うポケットWiFiを選ぶ手順をご説明していきます。
【手順1】データ通信量を選ぶ
【手順2】契約期間や解約条件を比較する
【手順3】料金比較をする
原則この3つの手順で比較をするのが好ましいです。
データ通信量の目安は、人によって異なりますが、平均的に全体の約77%の方は100GBもあれば充分足りているようです。
そのため、データ容量は100GBをメインとして、更に少ない人は20GBや40GBといったデータ容量、足りない人は200GBといったデータ容量のクラウドSIMを選ぶのが最適です。
また、契約期間は基本2年間がほとんどで、縛りなしプランを用意している会社は全6社ほどとなっています。
月額料金面では2年契約プランのほうが200~600円ほど安いですが、解約金が平均10,000円ほど掛かる会社がほとんどなので、利用期間次第では縛りなしプランを選択したほうが良い方も多いです。
そして最後に、クラウドSIMごとに異なる料金プランをシッカリと比較して、安いクラウドSIMを選びます。
結果的にこの流れが最もスムーズで、失敗しない選び方ができるかと思います。
■クラウドSIMの詳細リンク
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■田舎で使えるポケットWiFiの詳細リンク
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