「花粉症と職場環境デザイン」(トトロエコンサルティングの労働衛生×快適職場デザイン通信 vol.004, 2026年3月号)

松井正義

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テーマ:お知らせ




はじめに

3月は、労働衛生の3管理(作業環境管理・作業管理・健康管理)が同時に動きやすい季節です。
理由はシンプルで、環境・作業・健康の3つが同時に変動する時期だからです。

・気温差が大きく、換気量や気流が安定しにくい(作業環境管理)
・異動・年度末の繁忙で作業内容が変わりやすい(作業管理)
・花粉症や寒暖差疲労で体調が揺れやすい(健康管理)

この「三つ巴の変化」が重なることで、職場の快適性と安全性に影響が出やすくなります。
今月は、特に相談の多い花粉症と職場環境デザインをテーマに、快適な職場づくりのポイントをお届けします。

今月の快適職場デザインポイント

1. 空気の流れを“見える化”して調整する

花粉は直径約30µm(スギ・ヒノキ)と比較的大きく、空気の流れに乗って室内へ侵入します。ドア付近の気流、換気扇の位置、空調の吹き出し方向を簡単に確認するだけでも、花粉の滞留ポイントが把握できます。空気清浄機は「人の近く」ではなく、気流の入口・出口に合わせて配置すると効果が高まります。

2.“持ち込み花粉”を減らす小さな工夫”

花粉は衣服・髪・バッグに付着して室内へ運ばれます。入口付近にコート掛けや粘着ローラーを置く、机上の整理整頓を促すなど、微細な粒子が溜まりにくい環境をつくることが快適性の維持につながります。清掃だけに頼らず、「溜めない仕組み」をつくることがポイントです。

3. 症状が出やすい時間帯を考慮した作業計画”

花粉症の症状は、朝と夕方に強く出る傾向があります。会議や集中作業を午後に寄せる、屋外作業の時間帯を調整するなど、作業管理の工夫で負担を軽減できます。これは花粉症に限らず、季節性の体調変化全般に応用できる考え方です。

衛生工学の視点からひとこと

花粉症対策は「健康管理」のイメージが強いですが、実際には 作業環境管理(気流・換気・清掃)と作業管理(時間帯・動線)の工夫が大きく影響します。衛生工学では、“個人の症状”を“環境の設計課題”として捉え直すことも大事です。勿論、マスクでの花粉の吸入ばく露防止も大事ですよ。

SDSが化学物質のリスクを読み解くためのツールであるように、花粉症も「環境要因をどう減らすか」という視点で考えると、職場全体の快適性向上につながります。

来月予告(2026年4月号)

4月号は「熱中症対策(準備編)」として、春のうちに整えておきたい環境づくりのポイントをお届けします。

引用:厚労省HP   
https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001291431.pdf

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松井正義
専門家

松井正義(CIH労働衛生コンサルタント)

株式会社トトロエコンサルティング

労働安全衛生を専門に、現場の実情に即した環境改善をサポート。労働災害対策だけでなく、企業のイメージアップにも貢献します。大手化学メーカーでの有害性評価の研究などの経験から化学物質管理にも精通。

松井正義プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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