大規模修繕工事におけるマンション管理士の役割


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大規模修繕工事を理解するための5つの視点
1. 資産価値を守るための“定期メンテナンス”
● どんな意味がある?
建物は時間とともに必ず劣化します。早めに手を打つことで、将来の修繕費を抑え、住戸の資産価値を維持できます。
● 具体例
•外壁のひび割れを放置 → 雨水が入り込み、内部鉄筋が錆びて補修費が数倍に
•バルコニー防水を放置 → 雨漏りが発生し、階下トラブルに発展
→ 車の“車検”、体の“健康診断”と同じく、予防が最大の節約
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2. 工事中の生活影響を理解し、協力する視点
● どんな影響がある?
•ベランダが一定期間使えない
•足場設置による視界の変化
•日中の騒音
•工事関係者の出入り増加
● 具体例
•洗濯物が外に干せない期間がある
•網戸が外される期間がある
→ 一時的な不便は“建物を長く使うための投資”と捉えると納得しやすい
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3. 住民全員で建物を守る“共同事業”という視点
● なぜ共同事業なのか?
マンションは共有財産。誰か一人のものではなく、全員で維持する必要があります。
● 具体例
•外壁や屋上は全員の共有部分
•修繕積立金は全員で積み立てている共同資金
→ 理事会任せではなく、住民全員が“自分ごと”として関わることが大切
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4. お金の透明性が安心につながる
● 住民が最も気にするポイント
•なぜこの金額なのか
•他の選択肢はあるのか
•長期修繕計画と整合しているか
•将来の負担はどう変わるのか
● 具体例
•「外壁補修:1,200万円」→ 内訳(材料費・人件費・足場費)を示すと納得度が上がる
•「防水工事:800万円」→ 10年後に再度必要かどうかを説明すると安心感が増す
→ 色分けされた表や写真つき説明は、住民の不安を大きく減らす
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5. 専門用語を“生活の言葉”に翻訳して理解する
● 専門用語は住民にとって難しい
そのまま説明すると理解されず、不信感につながることも。
● 具体例(専門→生活の言葉)
| 専門用語 | わかりやすい説明 |
| シーリング破断 | 外壁のつなぎ目が割れて雨が入りやすい状態 |
| 防水層の劣化 | 雨が染み込みやすくなる状態 |
| 劣化度3 | そろそろ直さないと後で高くつく段階 |
→ “専門用語の翻訳”が、住民の理解と信頼を生む
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まとめ:住民が持つべき5つの視点
1.資産価値の維持:将来の負担を減らすための予防
2.生活への影響の理解:一時的な不便は長期的な安心のため
3.共同事業としての参加:建物は全員の財産
4.お金の透明性:納得できる説明が安心を生む
5.専門用語の翻訳:わかる説明が信頼をつくる
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