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大規模修繕工事における人手不足の問題

宇野俊明

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テーマ:マンションの大規模修繕工事



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■ なぜ大規模修繕工事で人手不足が深刻化しているのか
1. 技能労働者の高齢化
•建設技能者の平均年齢は40代後半〜50代前半。
•若手の入職が少なく、引退者が増える一方で補充が追いつかない。
2. 新築偏重の労働市場
•職人は「新築の方が稼ぎやすい」「工期が読みやすい」ため、新築現場に流れやすい。
•修繕工事は天候・住民対応・制約が多く、敬遠されがち。
3. マンションストックの増加
•築30〜40年のマンションが急増し、修繕需要が一気に拡大。
•需要に対して供給が追いつかない典型的な需給ギャップ。
4. 専門工種の偏在
•防水、シーリング、タイル、設備更新など、専門性の高い工種ほど人材が不足。
•特にタイル工は全国的に慢性的な不足。
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■ 人手不足が大規模修繕に与える影響
1. 工期の長期化
•職人の確保が難しく、工程が後ろ倒しになりやすい。
•追加工事が発生するとさらに遅延リスクが高まる。
2. 工事費の上昇
•人件費の高騰により、見積り金額が上がりやすい。
•特に足場・防水・タイルは顕著。
3. 品質のばらつき
•経験の浅い職人が増えることで、仕上がり品質の差が出やすい。
•監理の重要性が以前より高まっている。
4. 住民対応の負荷増大
•工期延長 → 住民ストレス増 → 理事会・管理会社への問い合わせ増
一般的に「非専門の理事にもわかる資料」を重視されているのは、まさにこの背景があるからこそですね。
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■ 管理者・監理者として取り得る現実的な対策
1. 工程の“余裕”を前提にした計画
•以前よりも「余裕を持った工程計画」が必須。
•理事会には「人手不足を前提にした工期設定」の必要性を説明しておくと理解が得やすい。
2. 見積り段階での“職人確保力”の確認
•会社規模だけでなく、
o自社職人の割合
o協力会社の固定度
o過去の工期遵守実績
をチェックすることが重要。
3. 工種ごとの重点監理
•特にタイル・防水・シーリングは品質差が出やすい。
•写真管理・日報・中間検査の頻度を高める。
4. 住民説明の強化
•工期延長リスクを事前に共有しておくことで、トラブルを大幅に減らせる。
•「A4縦・シンプル・色分けの報告書」は、まさに理事会理解を深める最適解。
5. 長期修繕計画の“前倒し検討”
•人手不足が続く前提で、
o早めの設計監理発注
o早めの施工会社選定
を行うことで、結果的にコストと品質を守れる。
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■ 理事会向けに説明する際の“使える一文”
現在、建設業界では技能労働者の高齢化と新築偏重の影響で、
大規模修繕工事に必要な職人の確保が難しくなっています。
そのため、工期や費用に影響が出やすい状況であり、
当マンションでも余裕を持った計画と丁寧な監理が重要です。
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宇野俊明(マンション管理士)

宇野俊明マンション管理士事務所

国交省のガイドラインに沿った長期修繕計画の作成や修正ができるシステムを開発。工事時期の変更、物価変動指数を反映した工事費や月々の修繕積立金額による収支バランスなどの、シミュレーションが簡単にできます。

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