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マンションの修繕周期について

宇野俊明

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テーマ:マンションの修繕周期



近年は「12年周期で大規模修繕」という固定観念が大きく揺らぎ、より柔軟で合理的なアプローチが主流になっています。
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■ マンション修繕周期の最近の考え方(2020年代以降の潮流)
1. 「12年周期」から「劣化状況に応じた周期」へ
● 従来
•国交省のガイドラインに基づき、12年ごとに大規模修繕が一般的
•実際には「12年だからやる」という“年数基準”が強かった
● 最近
•劣化診断結果を基準に周期を決める方向へ
•外壁・防水・鉄部など、部位ごとに劣化速度が異なるため、一律の周期は非合理という認識が広まっている
•15〜18年周期に延伸するケースも増加
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2. 「部位別修繕」や「分散修繕」の増加
● 背景
•修繕積立金不足
•物価・人件費高騰
•足場費の高騰
● 最近の傾向
•外壁は次回に回し、屋上防水のみ先行
•鉄部塗装は中間年で単独実施
•バルコニー防水は居住者協力のもと別時期に実施
→ **一度に全てをやらない“分散型”**が合理的とされる
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3. 「長寿命化」へのシフト
● 耐久性の高い材料・工法の普及
•高耐候性塗料(フッ素・無機)
•長寿命シーリング材
•30年耐久の防水システム
→ 初期費用は高いが、ライフサイクルコストは低減
● 長寿命化の考え方
•「12年ごとに大規模修繕」ではなく
“30年スパンで最適な修繕計画を組む”
•LCC(ライフサイクルコスト)で比較するのが主流
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4. 修繕積立金の見直しが前提に
● 最近の課題
•物価高騰で、従来の積立金水準では不足するケースが多数
•国交省の2023年改訂ガイドラインでも、積立金の増額を強く推奨
● 実務的な流れ
•修繕周期を延ばす
•しかし積立金は増額
→ 「延ばす=節約」ではなく、計画の合理化
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5. 合意形成のための“見える化”が重要に
近年は特に以下が求められています。
•劣化状況を写真・図解で示す
•修繕周期を延ばすリスク・メリットを明確化
•LCC比較表で「長寿命化の方が得」を説明
•住民アンケートで合意形成を補強
→ 専門家の説明力が修繕周期の判断に直結する時代
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■ 最近の修繕周期のまとめ(理事会向けに使える要約)
項目従来最近
修繕周期12年固定劣化状況に応じて柔軟に(15〜18年も)
修繕方式一括大規模修繕部位別・分散修繕
材料選定標準仕様長寿命化仕様でLCC最適化
積立金現状維持が多い増額が前提
合意形成専門家任せ“見える化”と説明責任が重要
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宇野俊明(マンション管理士)

宇野俊明マンション管理士事務所

国交省のガイドラインに沿った長期修繕計画の作成や修正ができるシステムを開発。工事時期の変更、物価変動指数を反映した工事費や月々の修繕積立金額による収支バランスなどの、シミュレーションが簡単にできます。

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