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風・飛散・落下防止対策について

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テーマ:高層マンションの大規模修繕工事



高層マンションの大規模修繕工事では、風・飛散・落下防止対策が安全管理の核心になります。特に高層階では風速が地上の1.5〜2倍になることもあり、通常の低層建物とはリスクの質がまったく違います。
以下、理事会説明にも使える構造で、要点を整理してみました。
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■ 高層マンション大規模修繕工事
風・飛散・落下防止対策の全体像
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1. 高層特有のリスク
•風速増加:高さが10m上がるごとに風速が増し、30階では地上の約2倍になることもある
•上昇気流・乱流:建物形状によって風が巻き込み、足場・養生シートに強い負荷
•落下距離が長い:小さな工具・破片でも重大事故につながる
•周辺環境への影響:歩道・車道・隣接建物への飛散リスクが高い
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2. 足場・仮設に関する対策
● メッシュシート(防風・防飛散)
•高層では**防風タイプ(透過率30〜50%)**を採用
•風荷重を逃がすため、上下・四隅のテンション管理を毎日点検
•強風予報時は**部分開放(風抜き)**を実施する運用ルールを事前に設定
● 落下防止ネット
•外壁タイル・モルタルの剥落対策として全面ネットを推奨
•特にタイル張りの高層は、事前調査で浮きが多い面を重点補強
● 足場の構造強化
•高層では控えの増設、アンカー間隔の縮小が一般的
•タワーマンションではゴンドラ工法が主流のため、
→ ゴンドラワイヤーの二重化
→ 落下防止のセーフティワイヤー
→ 強風時の**運転停止基準(風速10〜12m/s)**を明確化
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3. 材料・工具の落下防止
● 工具の落下防止措置
•工具はすべて落下防止コードで作業員に固定
•バケツ・資材入れも蓋付きを使用
•高層階では材料の一時置き禁止エリアを設定
● タイル・モルタル片の飛散防止
•斫り作業は防音・防飛散カバーを併用
•風が強い日は斫り作業を中止する基準を設定
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4. 強風時の作業停止基準
項目停止基準の目安
ゴンドラ作業風速10〜12m/s
足場上作業風速10〜15m/s
養生シートの開放風速15m/s以上
斫り・塗装作業風速10m/s以上
※現場ごとに施工計画書で明確化し、理事会にも共有すると安心感が高まります。
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5. 住民・歩行者への安全対策
•**歩道上部に防護棚(落下防止ステージ)**を設置
•エントランス周りは仮囲い+防護屋根で二重保護
•強風時は出入口の動線変更を掲示
•夜間は警備灯・注意看板で視認性を確保
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6. 管理組合向けの“わかりやすい説明”のコツ
以下のような資料構成が効果的です。
● ①「なぜ必要か」を先に説明
→ 高層特有の風の影響を図解で示す
→ 過去の事故例(一般論)を簡潔に紹介
● ②「どんな対策をするか」を写真・イラストで
→ メッシュシート、落下防止ネット、ゴンドラ安全装置など
→ 俊明さんの“技術者キャラアイコン”を添えると親しみやすい
● ③「住民への影響」を明確に
→ 強風時の作業中止
→ 養生シートのバタつき音
→ 出入口の動線変更
● ④「安全管理の運用ルール」を一覧化
→ 風速基準
→ 毎日の点検項目
→ 緊急時の連絡体制

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