舗装の改修について

大規模修繕工事における専有部分の配管工事における継承は**大規模修繕の中でも特に“継承が難しい領域”**です。
専有部分の配管は「理事会が毎年変わる」「住戸ごとに状況が違う」「工事の要否判断が専門的」という三重苦があるから、継承の仕組みを作らないと確実に情報が失われてしまいます。
そこで、大規模修繕における専有部分配管工事の“継承”を成立させるためのフレームを、実務ベースで整理してみました。
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■ 大規模修繕における専有部分配管工事の「継承」とは何か
専有部分の配管は、共用部分と違って以下の特徴がある。
•劣化状況が住戸ごとにバラバラ
•所有者の判断が必要(任意工事)
•住民の理解度・関心度に差がある
•工事履歴が個別に散在しやすい
•理事会が変わると情報が消える
つまり、“建物としての配管更新計画”を次の理事会へ引き継ぐ仕組みが必要になる。
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■ 継承の柱は「3つの情報」と「2つの仕組み」
【情報①】配管の現状(劣化状況)
•給水・給湯・排水の材質
•築年数と耐用年数
•過去の漏水履歴
•住戸内の配管ルート(図面・写真)
•調査結果(内視鏡・サンプル採取など)
→ A4縦の固定フォーマットで“毎回同じ形”で残すのが重要。
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【情報②】住戸ごとの工事履歴
•いつ
•どの範囲を
•どの工法で
•誰が施工したか
•写真(ビフォー・アフター)
これが無いと、次の理事会が「どこまで更新済みか」を判断できない。
→ 住戸別の“配管カルテ”を作ると継承が劇的に楽になる。
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【情報③】理事会での検討履歴
•いつ、どんな議論をしたか
•更新の必要性をどう評価したか
•住民説明会での反応
•次期理事会への宿題
→ これは“継承ファイル”の核になる。
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■ 継承のための仕組み(2つ)
【仕組み①】「専有配管継承ファイル」の固定化
A4縦・シンプル・色分けの俊明さんスタイルで、以下を1冊にまとめる。
◇ 継承ファイルの構成案
1.配管の基礎知識(非専門向け)
2.建物全体の配管劣化状況
3.住戸別配管カルテ一覧
4.過去の検討履歴(議事録サマリー)
5.更新工事の選択肢(工法・費用・メリデメ)
6.次期理事会への引き継ぎ事項
これを毎年更新するだけで、継承の質が一気に上がる。
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【仕組み②】住戸別「配管カルテ」の運用
カルテに入れるべき項目
•住戸番号
•工事実施の有無
•工事範囲(キッチン・浴室・洗面・トイレ)
•工法(更新・更生)
•写真
•施工会社
•次回更新の目安
→ 大規模修繕のたびに“カルテを更新する”運用にすると、10年後の理事会が困らない。
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■ 継承がうまくいくと何が変わるか
•理事会が変わっても議論がゼロからにならない
•「なぜ今やるのか」が説明しやすくなる
•住民の合意形成が早くなる
•専有工事の任意参加率が上がる
•長期修繕計画の精度が上がる
•漏水トラブルの予防につながる
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