舗装の改修について

大規模修繕工事でタイル張り在来浴室が問題になる最大の理由は、「防水層・下地の劣化が見えないまま進行し、漏水・構造腐朽につながりやすい」点です。マンション全体の長寿命化を考えると、在来浴室は最もリスクが高い部位のひとつになります。
理事会向け資料を作成される立場なら、「なぜ在来浴室が危険なのか」を非専門家にも直感的に理解できる整理が特に重要です。以下、理事会説明に使いやすい構成でまとめます。
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■ 大規模修繕工事におけるタイル張り在来浴室の主な問題点
1. 防水層の劣化が見えないまま進行する
•在来浴室はタイルの下にモルタル+防水層があるが、経年で防水層が硬化・ひび割れしやすい。
•タイル表面がきれいでも、内部の防水層が機能していないケースが多い。
•目地の劣化やひび割れから水が浸入し、長期間気づかれない。
■ 「見た目で判断できない」ことが最大のリスク。
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2. 漏水リスクが高く、階下漏水事故につながる
•目地やタイルのひび割れから水が浸透し、土間コンクリートに染み込み続ける。
•マンションでは階下漏水事故の原因として頻出。
•漏水事故は補修費用・トラブル対応・保険処理など、管理組合の負担が大きい。
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3. 下地コンクリート・木部の腐朽(戸建てで顕著)
•戸建てでは土台・柱が腐る例が多い。
•マンションでも、壁内の鉄筋腐食や躯体コンクリートの中性化促進につながる。
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4. タイルの浮き・剥離が発生しやすい
•経年でモルタルが弱り、タイルが浮く。
•剥落事故の危険性がある。
•補修しても「部分補修では根本解決にならない」ケースが多い。
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5. 断熱性能が低く、結露・カビが発生しやすい
•タイルは冷たく、浴室内の温度差が大きい。
•結露 → カビ → 目地劣化 → 水の浸透 という悪循環。
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6. メンテナンス性が低い
•目地のカビ取り・補修が頻繁に必要。
•タイルのひび割れはDIY補修も可能だが、根本的な防水層の更新は専門工事が必須。
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7. ユニットバスに比べて寿命が短い
•在来浴室の防水寿命は一般的に 20〜30年 程度。
•ユニットバスは防水パン一体構造で漏水リスクが極めて低い。
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■ 理事会説明に使える「問題点まとめ表」
項目 在来浴室の問題点 影響
防水層劣化 ひび割れ・硬化・水の浸透 階下漏水・躯体劣化
タイル・目地ひび割れ・カビ・剥離 美観低下・漏水
下地 コンクリートや木部の腐朽 構造耐久性の低下
メンテ性 目地清掃・補修が多い 管理負担増
断熱性 冬場に冷たい 結露・カビ
寿命20〜30年更新周期が短い
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■ 大規模修繕での基本方針(理事会向け)
1. 在来浴室は「建物の弱点」であり、長期修繕計画で重点管理すべき部位
•漏水事故の発生率が高い。
•住戸内工事のため、管理組合の対応負担が大きい。
2. 長期的にはユニットバス化が最も合理的
•防水性能が飛躍的に向上。
•漏水リスクがほぼゼロに近い。
•住戸内工事のため、計画的な個別更新が望ましい。
3. 短期的には「点検+部分補修」だが限界がある
•目地補修・タイル補修は応急処置。
•防水層の更新は住戸内全面工事が必要。
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