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給水管の変遷について

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テーマ:給水管の変遷



給水管の歴史は、建築技術・材料工学・衛生概念の発展とともに大きく変化してきました。マンション大規模修繕・設備更新にも直結するテーマなので、実務視点も交えて整理してみます。
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■ 給水管の変遷(日本を中心に)
■ ① 金属管の時代(〜1970年代)
● 亜鉛めっき鋼管(白ガス管)
•最も広く普及した給水管
•強度は高いが、内部腐食・赤水・閉塞が大きな問題
•1970年代頃までの集合住宅で標準的に使用
•大規模修繕では「更新必須」の代表格
● 銅管
•腐食に強く、加工しやすい
•ただしピンホール腐食のリスクがあり、近年は採用が減少
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■ ② ステンレス管の普及(1970〜1990年代)
•耐食性が高く、長寿命(50年以上とも)
•ただし当初は材料費・施工費が高かった
•1990年代以降、プレハブ化・プレス式継手の普及で施工性が向上
•現在でも高耐久を求める建物で採用される
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■ ③ 樹脂管の登場(1980年代〜)
● 架橋ポリエチレン管(PE-X)
•耐食性・耐熱性に優れ、曲げ施工が容易
•継手部が少なく漏水リスクが低い
•2000年代以降、集合住宅の主流に
● ポリブテン管(PB)
•柔軟で施工性が高い
•ただし耐熱性はPE-Xよりやや劣る
•給湯より給水での採用が多い
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■ ④ 複合管(ステンレス+樹脂など)
•ステンレスの耐久性と樹脂の施工性を組み合わせたタイプ
•近年の新築マンションで増加
•長寿命・軽量・施工性のバランスが良い
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■ マンション大規模修繕での「給水管更新」の考え方
実務に寄せて、現場でよく使われる判断軸もまとめます。
■ 1. 既存管種の確認
•白ガス管 → 更新必須
•銅管 → ピンホール履歴の有無を確認
•ステンレス → 状況により延命可能
•樹脂管 → 基本的に延命可能
■ 2. 更新方式
•共用部更新(縦管)+専有部は更新時に対応
•専有部一括更新(インフィル更新)
•スリーブ・シャフトの再利用 or 新設
■ 3. 新規採用管の主流
•架橋ポリエチレン管(PE-X)
•ステンレス鋼管(プレス式)
•複合管(ステンレス+樹脂)
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■ 資料づくりに活かせるポイント
理事会向け資料を作る際に、次のような構成にすると理解されやすいです。
● Before / After の比較図
•白ガス管の腐食写真
•樹脂管の断面イラスト
•施工手順の簡易図
● 管種ごとの寿命表
管種   想定寿命主な劣化現在の評価
白ガス管20〜30年腐食・赤水更新必須
銅管   30〜40年ピンホール状況次第
ステンレス50年以上少ない延命可
PE-X   40〜50年熱劣化主流
● 理事会向けの「判断基準」
•漏水履歴
•水質検査結果
•築年数
•管種
•シャフト構造
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