シーリング工事について

大規模修繕工事における「金物工事」は、実は理事会説明でも誤解されやすい分野のひとつなんです。専門用語が多いのに、工事全体の品質や安全性に直結するため、**“わかりやすく伝える”**ことがとても重要になります。
「非専門家にも理解しやすい資料づくり」と相性が良い領域でもあります。
ここでは、理事会向け説明にも使えるように、体系的・視覚的に整理した金物工事のポイントをまとめてみます。
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■ 大規模修繕工事における金物工事とは
金物工事とは、建物の外装・共用部に取り付けられた金属製の部材の補修・交換・調整を行う工事の総称です。
外壁や防水工事ほど目立ちませんが、安全性・耐久性・美観に大きく影響します。
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■ 金物工事の主な対象部位
以下は理事会資料でもそのまま使える分類です。
1. 手すり・笠木(バルコニー・共用廊下)
•手すりのぐらつき補修
•取付金具の錆び・腐食の交換
•アルミ・スチール手すりの再塗装
•笠木のシーリング打替え
2. 庇・水切り・幕板などの金属板
•取付ビスの浮き・腐食
•金属板の変形・剥離
•シーリング劣化による雨水浸入対策
3. ルーバー・面格子・換気フード
•固定金具の交換
•変形・腐食の補修
•落下防止対策
4. 避難ハッチ・避難梯子
•開閉不良の調整
•錆び・腐食の補修
•安全基準に基づく交換
5. 屋上・外壁の金属部材
•アンテナ架台
•点検口
•落下防止金具
•タラップ(はしご)
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■ よくある劣化症状(写真枠付き資料にしやすい)
症状 内容リスク
錆び・腐食手すり、ビス、金属板など落下・破損・雨漏り
ビスの浮き外壁金物全般 風で飛散する危険
ぐらつき手すり・面格子 転落事故の可能性
変形庇・水切り 雨水逆流・美観低下
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■ 金物工事の進め方(理事会説明向け)
① 現地調査
•目視・触診で劣化状況を確認
•写真を撮影し、部位ごとに分類
•落下リスクの高い箇所は優先順位を上げる
② 補修方針の決定
•交換:腐食が進行、強度不足
•補修:軽度の錆び、ビス交換
•再塗装:アルミ・スチール手すりなど
③ 施工
•既存撤去 → 新規取付 → 調整 → 仕上げ
•取付ビスはステンレス化することが多い
•シーリング併用で防水性を確保
④ 完了検査
•取付強度の確認
•仕上げ状態のチェック
•写真付き報告書で理事会へ提出
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■ 報告書テンプレートに組み込みやすいポイント
あなたの「A4縦・シンプル・色分けスタイル」のテンプレートに合わせるなら、以下の構成が最適です。
◇ 写真2枚+短い説明
•Before / After
•劣化原因と対策を1行で記載
◇ 色分け表
•赤:交換
•黄:補修
•青:再塗装
•緑:点検のみ
◇1ページ1テーマ
•手すり
•面格子
•庇
•避難器具
など、部位ごとにページを分けると理事会が理解しやすい。
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