共用廊下・階段の防水工事について

共用廊下・階段の防水工事は、大規模修繕工事の中でも「住民の生活動線に直結する」「劣化が目に見えやすい」「施工管理の難易度が高い」領域なので、理事会説明や報告書づくりでも特に丁寧さが求められる部分です。
ここでは、技術的ポイントと理事会向けに説明しやすい整理方法の両面からまとめてみます。
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■ 共用廊下・階段の防水工事の基本構成
1. 目的
•雨水・生活水の浸入防止
•コンクリート躯体の保護
•すべり防止・安全性の確保
•美観の向上（居住者満足度に直結）
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■ 2. 主な工法と特徴
◇ 長尺シート防滑ビニル床シート（もっとも一般的）
•施工後すぐ歩行可能で、居住者負担が少ない
•デザイン性が高く、色分けで視認性向上も可能
•下地処理の品質が仕上がりを大きく左右する
•階段は「ノンスリップ一体型」か「別付け金物」かで耐久性が変わる
◇ ウレタン塗膜防水（密着工法）
•複雑な形状や段差が多い場所に強い
•シートよりも施工期間が長く、臭気対策が必要
•厚み管理・乾燥時間の管理が品質の要
◇FRP防水（階段踊り場など一部で採用）
•高耐久・高強度
•施工時の臭気が強いため居住環境に注意
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■ 3. 施工時の重要ポイント（管理者視点）
◇ 下地調査・補修
•浮き・ひび割れ・欠損の補修
•勾配不良の是正（雨水滞留はクレームの元）
•既存シート撤去の有無の判断
◇ 端部・立上りの処理
•シートの巻き上げ高さ
•サッシ下の納まり
•階段蹴込み部の処理
→ ここが雑だと数年で剥離や浸水が発生
◇ 排水まわり
•ドレン周囲の段差調整
•ゴミ詰まり対策
•勾配の確保
◇ 居住者動線の確保
•片側通行の確保
•夜間の仮設照明
•臭気・騒音の事前告知
→ 理事会説明でも「生活影響の見える化」が非常に重要
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■ 4. 理事会向け報告書に入れると喜ばれるポイント
俊明さんの“写真を中心にしたA4縦のシンプルなテンプレート”との相性も抜群です。
◇ Before/After の写真
•特に「段差解消」「勾配改善」「端部処理」が視覚的に伝わる
◇ 工程の見える化
•①既存撤去 → ②下地補修 → ③プライマー → ④シート貼り → ⑤端部溶着 → ⑥完了
•6工程くらいに簡略化すると非専門の理事にも伝わりやすい
◇リスク説明
•雨天時の工程遅延
•臭気・騒音
•施工中の転倒リスク
→ 事前に伝えることでクレーム予防になる
◇ 色分けした図解
•廊下・階段の「施工区画」「通行可能区画」を色分け
•俊明さんの得意分野なので、ここは大きな強みになる
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■ 5. よくあるトラブルと予防策
トラブル例原因予防策
シートの浮き・剥がれ下地不良・接着不良下地補修の徹底、プライマー塗布量管理
雨水滞留勾配不良施工前のレベル測定、補修モルタルで調整
階段ノンスリップの剥離金物固定不足一体型シート採用 or ビス固定の強化
臭気クレームウレタン施工時事前告知・換気計画・低臭材料の選定
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