防水工事の監理業務について

大規模修繕工事では、定例会議と各種検査が工事の品質・進行管理において極めて重要な役割を果たします。定例会議は「進捗・意思決定の場」、検査は「品質保証の場」として機能します。
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■ 定例会議のポイント
•種類
o定例会議(工程会議):週1回程度。施工会社と設計監理者が中心。進捗報告や問題点の共有を行う。
o総合定例(三者定例):月1回程度。管理組合も参加し、色決めや追加工事承認など意思決定を行う。
•主な議題
o前回議事録の確認
o工程進捗と翌週の予定
o提出書類の確認
o問題点と対応策の検討
o住民からの要望・苦情対応
o出来高査定や支払い関連の確認
•重要性
o工事の遅延防止(仕様決定が遅れると全体に影響)
o住民の安心確保(騒音・防犯・エレベーター制限などへの対応)
o議事録による透明性とトラブル防止
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■ 各種検査の流れ
大規模修繕工事では、施工品質を確保するために複数段階の検査が行われます。
検査種類主な目的実施タイミング
足場組立検査安全性・作業効率の確認工事開始直後
マーキング検査タイルや外壁の不具合確認下地処理前
下地検査補修の必要箇所を特定下地処理時
中間検査工事進行中の品質確認工程途中
足場解体前検査外観仕上がり・安全確認足場撤去前
完了検査全体の品質・仕様確認工事終了時
•検査の意義
各段階で不具合を早期発見し、是正することで最終的な品質を保証。
完了検査後はアフターサービスやメンテナンス計画に繋がる。
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■ まとめ
•定例会議は「進捗・意思決定の場」であり、管理組合・施工会社・設計監理者の三者協議が不可欠。
•各種検査は「品質保証の場」であり、足場組立から完了検査まで段階的に行われる。
•双方を適切に運営することで、工事の透明性・安全性・品質が確保され、住民の安心につながります。
「非専門の理事や住民にも分かりやすく伝える」工夫としては、定例会議の議事録を図解や写真付きでまとめ、検査結果を色分け表やチェックリストで示すと効果的です。
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