防水工事の監理業務について
大規模修繕工事の
工事監理と準備は、品質確保と住民合意形成の両面で極めて重要です。工事監理者は施工会社を監督し、設計図や仕様書通りに進んでいるかを確認し、着工前から工事終了まで安全・品質・工程を管理します。
________________________________________
■ 工事監理の役割
•設計図・仕様書通りの施工確認
材料の規格や施工精度をチェックし、品質を担保。
•工程管理
計画通り進んでいるかを確認し、遅延があれば是正指示。
•安全管理
足場や作業員の安全帯使用などを点検。
•試験・検査の立会い
防水膜厚試験や外壁付着試験などに立会い、結果を確認。
•是正指示
不具合や仕様違反があれば即時指示し、再確認。
________________________________________
■ 着工前の準備
•施工計画書の確認
工程、使用材料、仮設計画、安全対策を事前にチェック。
•説明会の開催
住民や近隣に工事内容・騒音・振動などを説明し、不安を解消。
•業者選定の透明性確保
公募や見積もり比較を公明正大に行い、疑念を避ける。
•合意形成
理事会・総会で住民の意見を反映し、納得感を持って進める。
________________________________________
■ 工事準備の流れ
1.劣化診断・修繕計画立案
外壁、屋上防水、給排水管などの劣化状況を調査。
2.資金計画の確認
修繕積立金や借入の可能性を検討。
3.設計・仕様書作成
工事範囲や仕様を明確化。
4.施工会社選定
公募・入札で複数社を比較し、透明性を確保。
5.工事監理者の選任
管理組合の代理人として監理を担当。
6.住民説明会・近隣対応
工事開始前に周知徹底。
________________________________________
■ 成功のポイント
•管理組合が主体で進めること
•専門家(コンサルタント・監理者)との連携で後戻りを防ぐ
•透明性ある情報公開で住民の信頼を得る
•長期的視点で次回修繕も見据えた計画を立てる
________________________________________
「非専門的な理事や住民にも分かりやすい資料」を作ることが、合意形成を円滑にする最大の武器になります。写真付きの進捗報告や色分けした工程表を用意すれば、工事監理のチェックポイントも住民に伝わりやすくなります。
________________________________________



