防水工事の監理業務について

大規模修繕工事の施工会社選定方式は、大きく3~4種類あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。管理組合の事情や透明性の確保度合いに応じて選択されます。
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■ 主な選定方式
1.特命随意契約方式
o特定の施工会社を直接指定して契約する方法
oメリット:信頼できる会社に任せられる、迅速に進められる
oデメリット:競争性・透明性が低く、組合員から疑問が出やすい
2.見積合わせ方式
o複数の施工会社から見積を取り、比較検討して選定する方法
oメリット:公平性が高く、価格と提案内容をバランスよく評価できる
oデメリット:比較・検討に手間がかかる
3.競争入札方式
o公募や指名で複数社に入札させ、最も安価または総合評価で選定する方法
oメリット:コスト削減効果が高い、透明性が担保されやすい
oデメリット:最低価格=最適とは限らず、品質リスクがある
4.プロポーザル方式(企画競争入札)
o施工会社に企画提案書を提出させ、提案力や企画力を評価して選定する方法
oメリット:価格だけでなく提案力・技術力を重視できる
oデメリット:評価基準の設定が難しく、審査に時間がかかる
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■ 選定方式の比較表
方式公平性コスト削減手間特徴
特命随意契約△△◎信頼関係重視、迅速
見積合わせ◎○△バランス型、公平性高い
競争入札○◎△価格競争重視、透明性高い
プロポーザル方式◎○△提案力重視、近年増加
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■ 実務上の注意点
•透明性の確保:組合員に説明可能な方式を選ぶことが重要
•施工実績の確認:同規模マンションでの修繕実績があるかをチェック
•保証・アフターサービス:工事後の対応力も評価基準に含める
•外部専門家の活用:管理会社任せにせず、コンサルタントやマンション管理士の助言を受けると安心
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「非専門家でも理解できる透明なプロセス」を重視するなら、見積合わせ方式やプロポーザル方式が理事会説明に適しています。タイムライン図や比較表を用いて「なぜこの方式を選んだのか」を示すと、組合員の納得感が高まります。



