防水工事の監理業務について

大規模修繕工事の見積もり項目は、工種ごとに細かく分類され、数量は建物の規模や劣化状況に応じて算出されます。仕様書と積算根拠が重要です。
以下に、マンションの大規模修繕工事で一般的に含まれる見積もり項目と数量算出のポイントを整理しました。
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■ 主な見積もり項目(工種別)
工種 主な内容 数量の算出方法
仮設工事 足場設置、防護ネット、仮設トイレなど 建物の高さ・外周長・階数に基づく
下地補修工事 クラック補修、爆裂補修、浮き補修 外壁面積・劣化診断結果に基づく
外壁塗装工事 各種塗料による塗装(シリコン、フッ素等) 外壁面積(㎡)で算出
鉄部塗装工事 手すり、扉、階段などの金属部 対象部位の数量(本数、㎡)
防水工事 屋上・バルコニー・共用廊下の防水 面積(㎡)と部位ごとの仕様
シーリング工事 窓周り、目地のシーリング打ち替え 延長(m)で算出
建具・設備工事 ドア交換、照明器具更新など 個数または箇所数
その他工事 美装、掲示板交換、サイン更新など 個別に数量設定
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■ 数量算出のポイント
•建物診断報告書をもとに、劣化箇所の数量を精査
•**設計図面(平面図・立面図)**から面積や長さを拾い出す
•仕様書・積算書にて単価と数量の根拠を明示
•見積要領書で業者に統一条件を提示し、比較可能にする
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理事会向けにわかりやすく報告する場合は、数量の根拠を図や写真で示すと非常に効果的です。たとえば「外壁塗装:3,200㎡(立面図より拾い出し)」と記載し、該当面の図を添えると、非専門家にも納得感が生まれます。



