防水工事の監理業務について
長期修繕計画の費用区分は、主に「調査・診断費用」「資料整理費用」「計画作成費用」「報告・説明費用」の4つに分けられます。これらはマンションの規模や依頼先によって変動します。
以下に、長期修繕計画の費用区分とその内容を詳しく解説します。
________________________________________
■ 長期修繕計画の主な費用区分
費用区分内容備考・相場感
① 現地調査・建物診断費用建物の劣化状況や設備の状態を確認するための調査費用。目視・機器使用など。精度に直結する重要工程。費用比率高め
② 資料調査・整理費用設計図書、修繕履歴などの既存資料を収集・分析する費用。過去の履歴が整っているほど効率的
③ 計画作成費用修繕内容・時期・概算費用を盛り込んだ計画書の作成。人件費・報告書作成費含む。管理組合向けにわかりやすく構成
④ 報告・説明費用管理組合への報告・説明、質疑応答、修正対応など。総会での合意形成に不可欠
________________________________________
■ 費用は誰に依頼するかで変わる
依頼先特徴費用目安
建築士事務所精密な現場調査（打診調査など）を実施。高精度な計画書。約20万～50万円
マンション管理士劣化診断は簡易的。費用は抑えめ。計画後のサポートも期待できる。約10万円前後
管理会社自社サービスの一環として提供する場合も。内容は要確認。内容により変動
________________________________________
■ 補足アドバイス
非専門家の理事や委員にもわかりやすく伝える必要がある場合は、費用区分ごとに写真や図解を交えた報告書構成が有効です。特に「現地調査費用」が高額になりがちなので、調査内容と成果物の明示（例：打診調査の範囲、写真枚数、診断結果の要約）を事前に確認・共有することが、納得感のある合意形成につながります。
________________________________________
マンションの長期修繕計画に掲載される費用区分は、将来の修繕工事に備えて計画的に積み立て・支出を行うために、修繕対象ごとに分類された費用項目として整理されます。以下に代表的な費用区分とその内容を解説します。
________________________________________
■ 長期修繕計画における主な費用区分
費用区分内容の例
屋上・屋根防水工事、塗装、シーリング打ち替えなど
外壁・バルコニー外壁塗装、タイル補修、バルコニー床防水、手すり交換など
共用廊下・階段床材張替え、手すり、照明器具、天井・壁の塗装など
エントランス・共用部オートロック、集合ポスト、掲示板、照明、床材など
給排水設備給水管・排水管の更生・更新、ポンプ交換、貯水槽清掃・更新など
電気・通信設備受変電設備、共用照明、インターホン、テレビ共聴設備など
昇降機（エレベーター）制御盤更新、巻上機交換、内装更新など
防災・防犯設備消火設備、火災報知器、監視カメラ、避難器具など
外構・植栽駐車場舗装、フェンス、門扉、植栽剪定・更新など
建物調査・診断費劣化診断、耐震診断、アスベスト調査など
設計・監理費修繕設計、工事監理、長期修繕計画の見直し費用など
その他予備費想定外の修繕や物価上昇への対応など
________________________________________
■ 掲載のポイントと俊明さんへのアドバイス
•費用区分は「工事項目」ベースで整理されるのが一般的です。理事会や総会での説明時に、写真や図解を添えて視覚的に理解しやすくすると、非専門家の理事にも伝わりやすくなります。
•「建物調査・診断費」や「設計・監理費」などのソフト費用も明記しておくと、将来の予算計画に抜け漏れがなくなります。
•Excelテンプレートで区分ごとに色分け・写真添付欄を設けると、報告書としても活用しやすくなります。
________________________________________
