防水工事の監理業務について

目地防水はサンプリングにより、防水機能が保持できる状態かどうかを確認します。
コンクリートやタイル外壁の打ち継ぎ目地、入隅などの目地、玄関扉やサッシなど建具と躯体、手摺など建築金物付け根周りには止水シーリングがあります。雨水がかかりにくい廊下とかバルコニーではなく、外壁などに面しているとシーリングの劣化による漏水事故が発生しやすくなります。
シーリング防水は5~6年が性能保証の限界ですが、通常は大規模修繕工事の時期にすべて打ち替えています。
物理的調査では、既存シーリング材の一部をサンプリング採取し、引張試験などにより劣化状況を調査するとともに、材質、在主、目地寸法、バックアップ材などの調査もします。
サンプリングは建物の直射日光を浴びる条件の厳しい所と、北側などの比較的条件のいいところなどと、バリエーションを付けて行います。
シーリング材の修繕設計は、既存材と改修材の物理的特性にも確認が必要となります。
塗膜防水やアスファルト防水など、面で防水機能を発揮する材料は目視調査が大事です。
バルコニー床や階段、排水溝などに使われるウレタン系の塗膜防水は、目視調査に加え、測定器具を使って針入度調査を行い、防水性能が発揮できる塗膜厚さの測定を行います。
塗膜防水に更に塗膜防水を被せた修繕を行う場合、既存材と改修材の物理的特性にも確認が必要となります。



