防水工事の監理業務について

目視調査は見ただけでわかることだけではなく、調査するものの経験等によることが大きいのです。
日常生活が行われているマンションでは、給排水などのライフラインが一時的に止まる調査や、騒音粉塵を伴う調査は歓迎されない傾向にあります。
短期間で経済的に実施できる目視調査で劣化や不具合の状況を調べ始めることが原則です。
劣化目視調査は、統一された技術基準がなく、劣化状況や不具合部分の現況確認にとどまり、原因究明は調査者の経験と推測に頼ることになります。ただし、修繕や改修は、実際に工事が始まってみないと分からないことも大変多く、図面と現状が違うなど想定外の事が起こることも多くあります。そのため、目視調査だけではなく、詳細調査も必要となります。
劣化、性能低下、不具合、法令への適合など、目視や触診の範囲で調べます。
屋上防水・バルコニー・廊下の防水材、外装仕上げ材、サッシや扉などの建具、手すりなどの建築2次部材は、劣化現象や劣化進行度を目視調査します。
触診により、塗装のチョーキング、防水材の膨れ、シーリング材の硬化などを判断します。
打診棒・テストハンマーなどでタイルやモルタルの浮きを把握する打検も併せて行います。
外構は劣化状況の調査に加え、使用状況や植栽、屋外灯の点灯状況も観察します。エントランスのバリアフリー要望や、セキュリティ回収についても調査します。
増改築による法令への配慮などは目視調査の段階で行います。助成金の利用には、既存不適格と法適合について調査や是正が必要となります。



