カウンセリング歴35年、経験と信頼のカウンセリングのプロ岸井謙児

カウンセリング歴35年、経験と信頼のカウンセリングのプロ

岸井謙児

対面での相談はもちろん、全国の悩める方へ電話カウンセリングを実施

　JR・阪神元町駅、阪急花隈駅、神戸市営地下鉄県庁前駅からほど近い静かな通りにある「カウンセリング・オフィス岸井」。カウンセラーの岸井謙児さんのもとには、多種多様な悩みを持った人たちが訪れています。
　
　「30年以上、主に子どもやご家族の悩みに寄り添ってきました。最近は、さまざまな事情から生きづらさを抱えた方、アダルトチルドレン（幼少期に混乱した家庭で育ち、その影響が大人になっても続く方々）の方や大人の発達障害、その配偶者のお悩み（カサンドラ症候群）など、成人の方からの相談が中心ですね」と岸井さん。

　岸井さんのオフィスの特徴は、直接の面接はもちろん、電話やスカイプ（無料のオンライン対面通信）を利用して全国から相談が来ることです。遠距離で通えない方や、顔を合わせるのが恥ずかしい方、家から出ることができない方でも気軽に相談できる嬉しいサービスです。

　第1回目の面接を初回面接と言いますが、そこでは「まずはじっくりと話を聞き、現在の状況、家族関係、お困りのエピソードなどを教えていただきます。簡単な心理テストをして、それを踏まえて今後の方針を立てさせて頂きます」とのこと。
　できるだけ相談に来られた方の事を理解して、適切な対応を心がけているということです。

大人の「生きづらさ」をやさしく受け止め、一緒に前進する

　近年話題になることが多くなった大人の発達障害に関する相談も増えているといいます。
「働き盛りのサラリーマンで、社会への適応の仕方の悩みをお持ちの方が多くいらっしゃいます。日常生活でのうっかりミスやトラブルは訓練で改善することが期待できますよ」

　大人の発達障害向けのトレーニングとは「認知トレーニング」や「ワーキングメモリー・トレーニング」、「メモのスキルトレーニング」など日常に役立つ実践的な内容です。聞きながら書く、メモを取るなど、岸井さんと共に反復練習をするうちに、ミスを減らしたり会話を読み取る力がついてきます。時間はかかりますが一定の効果が出るため、参加者に好評だそうです。

　一方で悩みを抱えるのは当事者だけではありません。「実は最初に相談に来られるのはご本人ではなく、奥さんが相談にいらっしゃるケースが多いのです」と岸井さん。発達障害の家族を支える配偶者もまた“カサンドラ症候群”という悩みを抱えていることが多いそうです。「大人も大変な時代です。一緒に取り組んでいきましょう」と優しく話してくれました。

　虐待を受けるなど混乱した子供時代の生きづらさを抱えたアダルトチルドレンの方の苦しみ、ひきこもっているご本人やご家族の思いにも誠実に寄り添い続けます。ご本人の思いを納得がいくまで聞き続けることで、次第に生きる力が湧き出てくる、そんな姿に出会うと岸井さんは心から嬉しくなるそうです。
　そのような体験の中である方からの言葉が忘れられないといいます。「若い頃からいろんな病院に行きカウンセリングも受けてきた。どうしても改善しなかったが、先生のところで話を聞いてもらうことで毎日が安定して過ごせるようになりました」

相手と対等な立場で、自分の悩みとして受け止める

　面接の対象は子供から大人まで多岐にわたりますが、一人一人に誠実に向き合うことを心掛けているそうです。
「私のモットーは、同じ目線、同じ立場。例えば小さな子どもでも、5歳には5歳の生きざまがしっかりとある。教えてもらうことの方が多いですよ。『子どもだから、大人だから』と区別せず、一人の人間として向き合っています」

　そんな岸井さんの考え方は、高校や特別支援学校での教員の経験が元になっています。「学校に来るのが精神的に難しい生徒がいました。家庭訪問の際は『ナーバスになっている生徒の家にどんな顔をして入り、何て声をかければ良いのか』と、不安が頭の中に湧きおこって家の周りをぐるぐると歩き回ったものです」
「でも、その時『あぁそうか、この気持ちは、生徒が抱く気持ちそのものだ』と気づいたのです。自分の中には相手と同じ悩みがある、この子の悩みは私の問題でもあるのだと学びました。だから今、皆さんと一緒に悩みながら、どこかに必ずある希望を探しているのです」

　またカウンセラーを目指した原点は、スポーツに励んでいた学生時代にあるといいます。「大きな怪我をしてしまい、専門医に相談した時『辛い時に頑張った経験があるからこそ、同じ思いをする人の気持ちがわかるのだ』と言われ、物事をどうとらえるかによって、人生に対する見方が変わる体験をしました」
「今は悩みのトンネルに入ってしまっている方も、将来への希望を持ちいつか出口にたどり着くことができるよう、支えていきたいと考えています」
　大人も子どもも「生きづらさ」を感じる今、抱え込まずに気軽に相談してみるのはいかがでしょうか。

（取材年月：2018年12月）

大人の「生きづらさ」に寄り添って希望を見出す手助けを

対面での相談はもちろん、全国の悩める方へ電話カウンセリングを実施

大人の「生きづらさ」をやさしく受け止め、一緒に前進する

相手と対等な立場で、自分の悩みとして受け止める

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