どうやったら儲かるお店はつくれますか? ~愛されて繁盛し続けるお店の条件~
「売上をもっと伸ばしたいので、改装したいです」
このようなご相談をいただく方にお伝えしていることがあります。
それは
「改装しなくても、売り上げは伸ばせます」
と言うことです。
STOP!その改装、本当に必要?
- 理想としている売上に届かない
- 売上が伸び悩んでいる
集客へのお悩みが理由で改装のご相談があった場合、
わたしはすぐには改装をお勧めしません。
わたしの仕事だけ考えれば
改装してもらった方がありがたいのですけどね。
それでも‘’改装ありき’’でお話を勧めないのは、
売り上げを伸ばすためにできることが
まだまだたくさんあるからです。
最初に試してみてほしいのは掃除です。
「なんだ、そんなことか」とおっしゃる方ほど
いざ、お店を見せていただくと
商品がほこりをかぶっていたり、
ウィンドウの汚れがそのままだったり…
と言ったことが多いです。
なぜ「掃除」なのか?
私はかつて、
大手化粧品メーカーの商品を取り扱う全国各地のすべてのお店で
商品の販売数を大幅に上げるためのプロジェクト
を先頭に立って手掛けたことがあります。
大手化粧品メーカーでしたから、かなりの予算を組んだ一大プロジェクトでした。
とはいえ、全国にあるお店の数が膨大で
結局、1店舗当たりに換算すると予算はたったの10万円…!
商品をならべる家具を新しくするだけで使い切ってしまう程度の予算では
改装なんてできるはずがありません。
お店を見て回り、考えに考えた結果
わたしがそのメーカーさんに提案したのは
- 全国各地のお店を掃除しましょう。
- きれいな状態を維持できるように掃除道具を支給し、店員さんの掃除教育をしましょう。
この2つだけでした。
つまり…改装プロジェクトなのに、改装の提案をしなかったのです。
上層部はたいそう驚いていました。
中には「掃除…」と馬鹿にしたような笑いを浮かべていた人もいます。
それでも「掃除」をしつこくお願いし、
ひとつの店舗を「掃除」させていただくことができました。
お店からの悲鳴「もう棚にならべる商品がない!」
不特定多数の人が出たり入ったりするのがお店です。
数年営業していたら、汚れていて当たり前。
それを予算の範囲内で、掃除屋さんへ依頼して清潔にしてもらいました。
きれいになった棚に
お客様に今お届けしたい商品を美しく並べて。
いつものようにオープン。
すると、何日かたったころに、一本の電話が入ります。
電話口には興奮気味のメーカー社員。
「金澤(私)さん!すごいです!
お店にならべる商品がなくなりました!
今、メーカー在庫を倉庫まで急いで取りに向かっています!」
ただ掃除をして、売り場のレイアウトを変えただけで、
お店の在庫が尽きてしまったのです。
こうして他のお店もどんどん「掃除」をして美しくリニューアルしていきました。
前年比110%の売上が毎月続く
ただ、一度だけ美しくて終わりではなく
店長さんやスタッフさんには日常清掃をしていただくようにお願いしていましたので
お店が清潔な状態で営業を続けていくことができました。
その結果、メーカーさん全体(つまり全国の店舗)の同じ商品の売上が
前年の売上と比べて110%~120%になったのです。
この結果を見て、「掃除…」と笑っていた上層部の鼻を明かすことができたのではないかと
誇らしく感じたことを、今も鮮明に覚えています。
【結論】集客に悩んだら、まずは掃除をしよう!
たかが掃除、されど掃除。
売上が伸び悩んでいる方が、もしこれをご覧になっていたらまずはお掃除をしてみてください。
きっと、お店は良くなりますよ。