生徒の「わかった」を応援する英語学習指導のプロ
松岡佑委
Mybestpro Interview
生徒の「わかった」を応援する英語学習指導のプロ
松岡佑委
#chapter1
“This is a ~” 日本ではほとんどの人がこの文から英語を学んだでしょう。それから最低でも義務教育の3年、さらに高校での計6年は英語が必修になっているにも関わらず、なぜか日本人は「英語が苦手」といわれています。
芦屋市の英語専門塾「エコ•スコラ」を運営する松岡佑委さんは、「エコ・スコラで行っている学習法は、非常にシンプル簡単な手法。『わからない』ことを『わからない』ままにしない、ただそれだけです」と晴れ晴れとした表情で言います。次に使い古された何冊かの英語の辞書と国語辞典を大切そうに持ってきてくれました。「英語が苦手な子どもたちの多くは、英語につまずいているのではなく、実はその英語を説明している日本語につまずいていることが大半です。どこでつまずいたのかを的確に見つけだし、そこを完全に理解してもらいます」
品詞、名詞、動詞、主語、述語、不定詞、動名詞…。英語の説明には、こうした文法用語が多用され、見ているだけで眠くなるかもしれません。英語嫌い、勉強嫌い、先生嫌い、学校嫌い、そして親への反抗―子どもたちのこうした症状は、知っていて当然のようで実は理解できていない「わからない」言葉を常用する教育授業への拒否反応だそうです。「わからないことがわかった」「できないことができた」と一つずつ何かを達成するよろこびを知れば、子どもたちは自ら前へ進めるのです。
#chapter2
中学1・2年生の頃は英語が苦手だったという松岡さん。しかし、中学3年生の時、当時通っていたテニスクラブにいた大学の英語講師に「試験なんてまずテキストを覚えたら点数はとれるよ」とアドバイスを受け、教科書のテスト範囲をすべて覚えたところ、結果はなんと90点台。「英語ってこんなもんか」と思ったそうです。
その後「暗記」式で奨学生留学プログラムにも最年少学年で合格し渡米。大学も得意な英語を生かして英文科に進みます。卒業後、大手旅行会社へ就職しましたが、ここで最大のピンチが訪れます。文法などの理論の裏付けがない「暗記」式と、留学で身につけた「感覚的な英語」が通用しない。はじめてつまずいた瞬間でした。「英語は得意だと思っていました。でも実はわかっていなかった…」。松岡さんは勤めていた会社を辞め、大学院で英語を勉強しなおすことを決意。
その大学院でついに運命を変える出会いがあります。辞書の神様と呼ばれた故小西友七氏(神戸市外国語大学名誉教授)と岸野英治氏(甲南女子大学名誉教授)の指導のもと、英語の言語としての面白さ、語法や文法の楽しさ、英語を教える楽しさを知ることとなったのです。「大学院で文法などの理論を学んでからは、話すことはもちろん、エッセイも書けるようになる。本も映画もニュアンスではなく、ちゃんと理解できるようになる。『わかる』ことが楽しくて仕方ありませんでした」
大学院を卒業後は英語を使った仕事ができる会社へ就職をする予定だった松岡さん。一転、英語塾の開業へと至ったのは、「わかる」楽しさから芽生えた、自然の流れだったといいます。英和・和英辞典や国語・漢和辞典などエコ・スコラの教材に今も辞書は欠かせません。
#chapter3
子どもたちの英語嫌いや海外・帰国子女の陥りやすい問題点、それらの解決のため、自らの経験を実践することで、子どもたちに英語の楽しさを教えている松岡さん。「英語で悩み、つまずいている全国の子どもたち、そしてその保護者の方々にアドバイスをしていきたい」と夢は膨らみます。
昔と比べ、現代の子どもたちは「競争」「継続」「達成」という経験が少なく、「ま、いいか」と途中で諦めてしまうことも多いそうです。「子どもたちも諦め、親も諦めかけた時に、最後まで子どもに食い下がれるのは教師しかいないって思いませんか? 1つの事をまず成し遂げる習慣が付けば、必ず成果は表れます。そしてその経験が次のやる気につながるのです」
子どもたちに徹底的に付き合い、諦めない教師。そんな松岡さんのような存在が、今の子どもたちに必要なのかもしれません。
(取材年月:2015年1月)
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生徒の「わかった」を応援する英語学習指導のプロ
松岡佑委プロ
塾講師
英語専門塾エコ•スコラ
ノートの作り方や辞書の使い方、単語の覚え方など学習環境の指導をはじめ、勉強のつまずきを解消し、留学経験がなくても弁論大会で入賞できるレベルの英語力がつくように指導
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