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司法過疎地域で多種多様な案件を一人で担当した手腕で、トラブルを早期解決に導きます

離婚や多重債務など日常生活のトラブルを解決へと導く法律のプロ

佐藤真吾

佐藤真吾 さとうしんご
佐藤真吾 さとうしんご

#chapter1

「困りごとを抱えた人を助けたい」との思いで、公務員から弁護士へ

 旭川市内にオフィスを構える「佐藤真吾法律事務所」の佐藤真吾さん。離婚や遺産分割、交通事故、多重債務、土地境界、行政訴訟、労災など、暮らしの中で生じるさまざまなトラブルを扱う弁護士です。

 佐藤さんが現職を目指したのは、北海道大学卒業後に就職した北海道庁での業務がきっかけでした。
 「配属された建設部で公営住宅の管理に携わりました。生活の基盤となる住まいに関する問題に取り組む中で、考えさせられることが多々ありました」

 例えば家賃の未払い。滞納が続けば最終的には住宅を明け渡さざるを得なくなります。しかし支払えない根本原因を解消しなければ、退去したところで当人を取り巻く環境は何ら変わりません。
 「認知能力が十分でなく、お金の管理ができないのなら成年後見人をつける。複数の業者から借金をして返済不能に陥っているのであれば、自己破産や負債を分割で払っていくなど手だてが必要です。困りごとを抱えている人に救いの手を差し伸べるべく、道庁を退職して法曹界に進むことにしました」

 法律家となり最初に選んだのは、札幌市内にある「すずらん基金法律事務所」。北海道内の司法過疎地域へ派遣する弁護士の養成を目的とした公設事務所です。
 「都市部に専門家が集中するなど、住んでいる場所によって適切なサポートが受けられない状況を改善したいという理念に共感しました。また人手がない環境に身を置き、事件の最初から最後まで一人で担当し全体像を把握することが、弁護士としての技術の底上げになると思ったのです」

#chapter2

フェアプレーの精神で相手方への配慮も忘れず、実直な姿勢で案件に取り組む

 佐藤さんは、すずらん基金法律事務所で2年半研さんを積んだのち、「稚内ひまわり基金法律事務所」に赴任。同公設事務所の初代所長兼唯一の所員として5年間を過ごし、稚内および近隣町村から持ち込まれる多種多様な事案に応じてきました。

 司法過疎地域に赴いて気づいたのは、自分が弁護士を代表する立場にあるということ。
 「稚内では、初めて接する弁護士が私だという方が多くいらっしゃったのです。ですから、私の振る舞い一つで、弁護士に対するイメージが良くもなれば悪くもなります。先輩方が積み上げてきた信用という実績を、決して傷付けてはいけないという思いを一層強くしました」

 もう一つ心掛けていたのが公平性を重んじる「フェアプレー」です。
 「もめ事が起きた際、紛争当事者双方に代理人がつくことが理想ですが、法律専門職が不足する地域では片方にしかいないということが、しばしばあります。そんな時でも、反対当事者に代理人がついたとしたら、大体こんな条件で妥結するだろうというところを探っていくようにしていました」

 依頼者の利益を前提としながらも、法的知識が少ないであろう相手側の主張もないがしろにしない。それもまた、弁護士への信頼を失わないために必要なことだと言います。
 「相手方の心情や事情もきちんと配慮することで早期解決を図ることができ、依頼者の精神的な負担も軽減できます」
 稚内で培った職責に対する実直な姿勢は、旭川市で事務所を開設した現在も変わりません。

佐藤真吾 さとうしんご

#chapter3

依頼者の権利を守る事実を導きだし、困っている人の味方に

 佐藤さんのもとでは、交通事故と多重債務の相談は初回無料。国が運営する「法テラス」を利用することで、収入が一定額以下といった条件を満たせば弁護士費用や法律相談料の立て替えもできます。「高額で、お金がないとお願いできないもの」と決めつけず、まずは問い合わせてほしいと話します。

 また、近年多発する自然災害も、法的な知識を持っているどうかで被害回復に差がつくことがあるそうです。
 「自然災害と弁護士はあまり結びつかないかもしれませんが、被災された時も、私どもがお力になれるということは知っていただきたいですね」

 佐藤さんが依頼者と向き合う上で気を付けているのは、先入観を持たず、時間をかけてしっかり聞き取るということ。
 「弁護士の仕事は、証拠で事実を認定して、認定された事実を法規範に当てはめて権利関係があるかないかを判定するという段階構造になっています。ですから、得られた証拠からどんな事実が認定できるのかを理解しておかなければ、適切な解決方法をとることはできません。依頼者の正当な権利を実現する事実を導き出すために、徹底してリサーチする気概が大切です」

 佐藤さんには、かつて依頼者から言われた忘れられない言葉があります。それは、「自分にはもう味方はいないと思っていたけど、ここにいた」

 多重債務の相談を受け、訴訟を起こして過払い金を回収した案件でした。困っている人に寄り添い、その権利を守るために、佐藤さんはこれからも走り続けます。

(取材年月:2022年7月)

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佐藤真吾法律事務所

司法過疎地域で、日常生活で生じがちなトラブルから特殊な案件まで一人で担当し、弁護士としてのスキルを磨きました。離婚や多重債務、遺産分割をはじめ、幅広い案件に真摯に取り組み、早期解決に導きます。

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