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「まちの電気屋さん」として生活の中の困りごとに応え、地域の暮らしをサポート

「困った」の解消を目指す家電修理、販売、アドバイスのプロ

奥村光正

奥村光正 おくむらみつまさ
奥村光正 おくむらみつまさ

#chapter1

家電製品の販売や出張修理を手掛け、 修理の間は代替品を無償で貸し出し

 「『スイッチを入れても動かない』『ガタガタ変な音がする』など、家電に不具合があればお声がけください。できる限りスピーディーにお客さまの元へ駆けつけます」

 力強く話すのは、北海道北見市の「コーセーでんき」店主の奥村光正さん。アンテナやコンセント、照明器具などの配線工事を手掛けるほか、家庭用電化製品の販売や出張修理を行っています。

 「暖房を入れたり、料理を温めたり、電気関連は生活に欠かすことができません。当方は“まちの電気屋さん”として地域密着で活動していますので、気になることは何でも相談してほしいですね」

 これまでに、ストーブやボイラー、エアコン、冷蔵庫に電子レンジ、テレビ、ビデオデッキ、洗濯機など、多種多様なアイテムを請け負ってきました。「直すのに時間を要する際は、お客さまに代替品を無償で貸し出しています。過去には、『家に1台しかないテレビが壊れた』という連絡を受け、修理に伺うその足で貸し出し用テレビの品を持っていきました。お客さまにご不便をかけたくないという思いがあり、冷蔵庫が効かなくなったお客さまから、冷凍品などの食材を預かった経験もあります」

 奥村さんは客先に赴いたとき、最後に必ず「他に困りごとはありませんか」と尋ねるようにしているそうです。「年配のお客さまから、『庭木の剪定をしてほしい』とか『自転車を直してほしい』といった頼まれごとをされます。最初から家電以外の用事で電話がかかってくる日も珍しくありません。私はまちの電気屋ですから、それでいいんです。皆さんの暮らしに寄り添います」

#chapter2

北見市で生まれ育ち、地域の役に立てる仕事を目指し30歳のときに独立

 奥村さんは1952年に北見市で生まれました。地元の高校を卒業後は酒類の販売営業に従事し、24歳のときに転職して農機具の営業を始めました。

 「お客さまのニーズをくみ取り、提案したりするのは向いていたのでしょう。いずれの会社でも好成績を残していましたが、サラリーマンは肌に合いませんでした。自らの力で身を立てたいと思い、30歳の節目に独立を決意しました」

 子どもの頃から家電製品をいじって遊ぶのが好きだったこともあり、電機業界の道を選びます。専門的に学んだ経験はなく、蛍光灯の丸菅と直管の違いすら分からない状態からのスタートでした。

 「当時は、電機メーカーが地域の販売店出店を支援すべく、独立までのレールを敷いて指導していたんです。私も、国内大手のメーカーにお世話になり『コーセーでんき』を立ち上げることができました」

 自分の店を構えたものの、当初は顧客基盤もなく「正直に言って家計は苦しかった」と振り返ります。「軌道に乗るまでは苦労もありましたが、地域の皆さんのお役に立ちたいという夢があったので、不安はあまり感じませんでした。やりがいのある仕事に就くことができて、毎日が楽しかったですね」

 奥村さんは開業してからもメーカーや組合が開催する研修会に積極的に参加し、知識や技術の習得に励みます。「新型が出るたびに講習を受けにいきました。現在は商品の移り変わりが速いですから、勉強を欠かさず同業者との情報交換も心掛けています」

#chapter3

開業から四十余年。これからも「困ったときの頼れる存在」であり続けたい

 1982年に始めた電気店も40年以上の年月を重ね、たくさんの人に親しまれるように。2013年には、身につけた技能を通じて地域・産業の発展に貢献した人を表彰する「北見市技能功労者」に選ばれました。

 「おかげさまで毎日のように何らかの依頼をいただきます。70歳を過ぎましたが、『あなたがいなくなったら困る』と言ってくださるお客さまもいて、ありがたい限りです。人生100年時代、健康維持に努めて後30年は仕事を続けることが目標です」

 顧客の要望に応え、より良いサービスを提供する上で大事にしてきたのは工具です。中には、独立した頃からずっと使い続けているものもあるとか。

 「修理や工事にはさまざまな工具が必要です。きちんと手入れするのはもとより、迅速に作業するために何がどこにあるのか、すぐに分かるように整理しています。工具箱を見て整然と並んでいる様子を見て驚くお客さまもいらっしゃいます」

 問い合わせが入れば各方面に赴き、地域とのつながりが原動力になっていると語る奥村さん。もう一つ、元気の源になっているのがカラオケです。

 「地元の人が集まる同好会に入会しており、年に2回発表会もあるんです。皆さまに披露するため、普段からよく1人で練習しています。友人を誘って歌うときもありますね」と笑顔を見せます。

 「数多くのお客さま、友人らに恵まれて今があります。『困ったときの頼れる存在』として地域の皆さまの生活をサポートすることで、ご恩に報いていきたいと思います」

(取材年月:2024年10月)

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奥村光正

「困った」の解消を目指す家電修理、販売、アドバイスのプロ

奥村光正プロ

一般家電製品販売修理

コーセーでんき

大型から小型まで家電製品の修理や販売を手掛ける。街の電気屋として迅速な「困った」の解消を目指し、北見市近隣であれば出張修理にも対応。修理の間は代替品の無償貸し出しも実施。

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