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中古カメラ・レンズに価値を見いだし買い取り。海外への販路を強みに適正に査定

中古カメラの価値を見極める買い取りのプロ

田中俊

田中俊 たなかしゅん
田中俊 たなかしゅん

#chapter1

日本製フィルムカメラの査定が強み。店頭・宅配のほか、北海道全域に出張

 「ご自宅に眠っているカメラはありませんか。レンズやボディのほか、ストロボ、三脚といった周辺機器も、使わなくなったお品があれば次のユーザーに引き継ぎます」

 そう話すのは「アエルカメラ札幌店」店主の田中俊さん。メーカーや年代、フィルム、デジタル、一眼レフ、コンパクト、大判や中判、プロ機など問わず、中古カメラを買い取っています。

 「お客さまの中心は50~70代の男性です。写真が趣味だったけれど視力が落ちてやめてしまった方や、お父さまの遺品としてお持ちになる方がいらっしゃいます。若い年代では、新機種などへの買い替えに伴ってお越しになる方が多いですね」

 買い取りは、店頭、出張、宅配のいずれかで対応。宅配は全国が対象で配送費や返送費は店が負担。出張は北海道内全域に赴き費用は無料です。査定額に納得がいかなかった場合のキャンセル料もありません。

 「高価な品を売ることに不安をお持ちの方もいらっしゃいます。訪問の際は、事前にお電話で対象のアイテムについてヒアリングをさせていただいた上で伺い、対面で丁寧に査定して、分かりやすくご説明いたします。遠くは最北端の稚内まで訪れることもありますよ」

 同店は2021年に開業。他社で実績を積んだ田中さんが入社し、事業を立ち上げました。
 「特にフィルムカメラの査定に自信を持っています。ニコンやキヤノンなどのメーカーをはじめ、日本製のヴィンテージ品は近年、海外のコレクターの中で人気が高まり、価格も高騰しています。当方は輸出も手掛けているため、需要を見極め、適正価格を導き出します」

#chapter2

壊れていても買い取りが可能。希少価値を見極めるため丹念にリサーチ

 アエルカメラは、海外を中心に広い販路を持つことが特長です。世界のマーケットで、日本の中古品は「ユーズド・イン・ジャパン」と呼ばれ、数年前からブームだとか。
 「日本人は几帳面で物を大切に扱う人が多く、コンディションの良い商品が多いことからブランド化されています。フィルムカメラの市場でも国内の在庫数はかなり豊富。欧米やアジア圏など各国から『ぜひとも購入したい』という要望が数多く寄せられ、ニーズは高まる一方です。プロの写真家からも引き合いがありますね」

 査定のポイントは、レンズの保存状態やカビ・キズの有無などですが、本体が壊れていても買い取りが可能な場合があるそう。
 「修理できるものは、当方でメンテナンスいたします。部品だけが使える場合もあるので、『売れるわけがない』と諦めていたものでも一度お声掛けいただきたいですね」

 顧客が持ち込むカメラの中には珍しい製品もあって、田中さんは、価値を見誤らないよう丹念なリサーチを心掛けています。
 「以前、収集家の方から、若い時にお金をためて買ったというプロ用の機器についてご相談を受けました。当初、年代や型番を聞いても分からず、お時間をいただいて調べてみると、報道機関用に100台ほどしか製造されなかった貴重な限定品と判明しました。結果をお客さまにお伝えすると、『ここまできちんと私の話を聞いて調べてくれたのはあなただけだ』とお喜びになり、200台ほどのコレクションを全て当店にお売りくださいました」

田中俊 たなかしゅん

#chapter3

査定の時間を大切に売却品への思いを聞き取り、各種中古品も買い取り

 顧客から愛着があるものや家族の遺品などを買い取るにあたり、田中さんは対話を大事にしていると言います。
 「やみくもに値段をつけるのではなく、カメラへの思いを伺って査定に臨みます。どんなシーンを撮ってきたのか、持ち主の方がどのようなお人柄だったかなど、エピソードをお聞きするとお預かりする者として気が引き締まりますし、お客さまにも査定の時間を楽しんでいただきたいのです」

  顧客とのコミュニケーションで、印象に残っている出来事も。ある日、亡くなった父親が使っていた数台のカメラを携えて女性が来店しました。
 「思い出が詰まった形見なので、手放すかどうか迷っていらっしゃいました。そこで、『お父さまが愛用されていた1台だけお残しになり、他は売却されてはどうですか』とご提案しました。娘さんは、『じゃあ、この1台で私が写真を始めるので田中さんが教えてくださいね』と冗談まじりに笑顔でお話しになり、お気持ちの整理につながったことが大変うれしかったですね」

 自身も写真が趣味で、多くのカメラを所持する田中さん。リサイクル業界で積んだ豊富な経験値とともに、一人一人と親身に向き合います。
 「かけがえのない瞬間を切り取るカメラを、世界中の人たちが求めています。皆さまの思いをしっかりと受け継いで必要としている方へお渡しします。また、私はリユース営業士や遺品査定士の資格を持っていますので、時計や音響機器など各種中古品についても、適切に評価いたします」

(取材年月:2024年1月)

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田中俊

中古カメラの価値を見極める買い取りのプロ

田中俊プロ

カメラ査定士

アエルカメラ札幌店

メーカー、年代、デジタル、フィルム、一眼、コンパクト、プロ機等問わず、中古カメラの価値を見極める。海外販路を武器に、思い入れのあるカメラやレンズを豊富な知識で誠実に査定。北海道内は出張無料。

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