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銀行が認める2代目社長になる5つの交渉術

檜和田知之

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テーマ:トピック






「先代の頃はすぐに融資してくれた銀行が、自分が社長になった途端に態度が変わった...」

こんな悩みを抱えている2代目社長さん、実は本当に多いんです。私、檜和田は27年間経理の現場で数多くの事業承継を見てきましたが、この「銀行の壁」にぶつからない2代目社長はほとんどいません。

でも大丈夫。銀行が本当に見ているポイントさえ押さえれば、むしろ先代以上に良好な関係を築くことだって可能なんです。今日は、銀行員の本音と、実際に成功した2代目社長たちの実例を交えながら、明日から使える5つの交渉術をお伝えしますね。

銀行は「経営者としての実力」を見ている


結論から言います。銀行が2代目社長を評価する基準は、実はとてもシンプル。それは「この社長なら会社を成長させられるか」という一点なんです。

先代との比較は確かにあります。でも、それに囚われていては前に進めません。大切なのは、あなた自身の経営者としての「数字で語る力」と「真摯な姿勢」。この2つさえあれば、銀行との信頼関係は必ず築けます。

なぜ銀行は2代目社長に厳しく見えるのか


銀行が2代目社長に対して慎重になるのには、実は理由があります。

まず、銀行にとって事業承継は「リスクの再評価タイミング」なんです。先代社長の個人的な信用で成り立っていた関係を、改めて「会社」として評価し直す必要があるからです。これは銀行の意地悪ではなく、金融機関としての責任なんですね。

また、統計的に見ても、事業承継後3年以内の業績悪化率は意外と高い。銀行員たちは、そんなデータも頭に入れながら審査をしています。

でも、逆に言えば、この「銀行の不安」を解消できる材料を提示できれば、評価はガラッと変わるということ。そこで重要になるのが、これからお話しする5つの交渉術なんです。

実践!銀行が認める5つの交渉術


交渉術①:事業計画書で「自分の言葉」を語る


「先代の計画書があるから、それを更新すればいいや」...これ、一番やってはいけないパターンです。

銀行員は年間何百という事業計画書を見ています。借り物の言葉はすぐに見抜かれます。拙くても構いません。自分の言葉で、自分のビジョンを語ることが大切。

実際、私がサポートしたA社の2代目社長は、最初は「父の路線を継承します」としか言えませんでした。でも、3ヶ月かけて自分の強み(IT活用による業務効率化)を軸にした計画書を作成。結果、銀行から「新しい視点で期待できる」と評価され、新規融資も実現しました。

交渉術②:月次試算表の提出で「見える化」を実践


年に1回の決算書だけでは、銀行は不安なんです。特に2代目社長の場合は。

そこで効果的なのが、月次試算表の定期提出。「面倒くさい」と思うかもしれませんが、これが信頼構築の近道です。

B社の2代目社長は、毎月15日までに前月の試算表を銀行に提出することを1年間続けました。最初は「数字が悪い月は出したくない」と渋っていましたが、むしろ悪い時こそ正直に報告することで、「この社長は隠し事をしない」という評価を得られたんです。

交渉術③:銀行担当者との「対話の場」を定期化


融資が必要な時だけ銀行に行く...これでは信頼関係は築けません。

四半期に1回でいいので、「情報交換」という名目で銀行担当者と会う時間を作りましょう。最初は15分の雑談でも構いません。「最近の業界動向はどうですか?」から始めて、徐々に自社の状況も話していく。

コツは、良いことも悪いことも包み隠さず話すこと。銀行員も人間です。正直な社長には、自然と協力したくなるものなんです。

交渉術④:複数行取引で「競争原理」を活用


先代から引き継いだメインバンク一行だけとの取引...これ、実はもったいない。

2〜3行と取引することで、各行の提案を比較できますし、金利交渉の材料にもなります。実際、C社は3行取引にすることで、メインバンクの金利を0.5%下げることに成功しました。

ただし、各行との関係はしっかり管理すること。バランスを保ちながら、上手に競争原理を活用するのがポイントです。

交渉術⑤:財務改善の「小さな実績」を積み重ねる


「大きな改革」を焦る必要はありません。在庫を10%削減、売掛金の回収サイトを5日短縮...こんな小さな改善の積み重ねが、銀行の評価を確実に上げていきます。

D社の2代目社長は、棚卸資産回転率を月0.1回ずつ改善することを目標に設定。1年後には年1.2回の改善を達成し、銀行から「着実に経営改善できる社長」という評価を得ました。

あなたも必ず銀行に認められる


5つの交渉術、いかがでしたか?どれも今日から始められることばかりです。

大切なのは「2代目だから」という言い訳をしないこと。銀行を敵視せず、一緒に会社を成長させるパートナーとして捉えること。そして何より、自分の言葉と数字で、真摯に向き合い続けることです。

1年後、きっとあなたは銀行から「さすが2代目社長、先代以上ですね」と言われているはずです。その日を楽しみに、一歩ずつ前進していきましょう。

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**筆者プロフィール**:檜和田知之(27年間の経理・業務改善経験を持つ、中小企業の資金繰りのプロ)
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檜和田知之(デジタル経営アドバイザー)

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税理士の数字言語と経営者の現場言語を翻訳し、IT苦手でも安心の伴走型サポート。経理業務を63%削減し本業集中の時間を創出。広島・呉の中小企業に特化した実践的な経営改善を実現します。

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