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仕事のプレッシャーで眠れない社長が試した3つの乗り越え方

檜和田知之

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テーマ:トピック






「また今夜も眠れない...」

深夜2時、天井を見つめながらため息をつく。明日の資金繰り、今月の売上目標、退職を申し出た幹部社員のこと。頭の中をぐるぐると回る問題たちが、眠りを遠ざけていく。

これ、実は多くの経営者が抱える共通の悩みなんです。中小企業庁の調査によると、経営者の約7割が「強いプレッシャーを日常的に感じている」と回答しています。私自身、27年間の経理・業務改善の現場で、多くの社長さんたちのこうした姿を見てきました。

でも、大丈夫。プレッシャーと上手に付き合う方法はあります。今回は、実際に効果があった3つの方法をご紹介します。

1. 数字で「見える化」する-漠然とした不安を具体的に


「なんとなく資金繰りが心配」「売上が足りない気がする」

こんな漠然とした不安が、実は一番心を蝕むんです。私がお勧めするのは、すべてを数字に落とし込むこと。

例えば、キャッシュフロー表を作って3ヶ月先までの資金繰りを可視化してみてください。意外と「あ、なんとかなりそうだ」と気づくことが多いんです。もし本当に厳しい状況でも、「いつまでに、いくら必要か」が明確になれば、対策も立てやすくなります。

ある製造業の社長さん(架空の事例ですが)は、月次決算を週次に変更しました。「毎週数字を見ることで、むしろ安心できるようになった」とおっしゃっていました。大きな問題も、週単位で見れば小さな課題の集まり。一つずつ潰していけばいいんです。

売上目標も同じです。月1,000万円の目標なら、1日あたり約45万円(営業日22日として)。この数字を朝一番に確認する習慣をつけると、「今日やるべきこと」が明確になります。

数字にすれば、「なんとかなる」が「こうすればなる」に変わるんです。

2. 「相談できる右腕」を社外に作る-孤独な戦いからの解放


経営者の最大の敵は、実は「孤独」かもしれません。

社員には弱音を吐けない。家族には心配をかけたくない。結果として、すべてを一人で抱え込んでしまう。これがプレッシャーを何倍にも増幅させているんです。

私がお勧めするのは、社外に「相談できる右腕」を作ること。例えば、信頼できる経理顧問や税理士との月1回の作戦会議。数字のプロだからこそ、冷静で建設的なアドバイスがもらえます。

ある小売業の社長さん(これも架空の事例)は、外部の経理顧問と月1回、2時間の面談を設定しました。「誰かに話すだけで、頭の中が整理される。それに『大丈夫、この方法で行きましょう』と言ってもらえると、本当に心が軽くなる」と話されていました。

同業他社の経営者仲間も大切です。商工会議所の集まりや業界団体のイベントで知り合った仲間と、定期的に情報交換する。同じ立場の人だからこそ分かり合える悩みがあります。

一人で抱え込まない。これが、プレッシャーと長く付き合っていく秘訣です。

3. 「小さな成功体験」を意図的に作る-自信の積み重ね


大きな目標や長期的な課題ばかり見ていると、心が折れそうになります。だからこそ、日々の小さな成功体験を大切にしてください。

例えば、毎朝15分のルーティンを作る。メールチェック、当日のタスク確認、優先順位付け。これを必ず実行する。たったこれだけのことでも、「今日も計画通りスタートできた」という達成感が生まれます。

週に1回、「できたことリスト」を作るのも効果的です。「新規顧客を1社獲得」「経費を5%削減」「社員の提案を実現」など、どんな小さなことでもいいので書き出してみる。意外とたくさんのことを成し遂げていることに気づくはずです。

ある運送業の社長さん(架空事例)は、日報に「今日の小さな勝利」という欄を追加しました。社員全員がその日の小さな成功を共有することで、会社全体の雰囲気が明るくなったそうです。

小さな成功の積み重ねが自信となり、その自信がプレッシャーを推進力に変えてくれます。

まとめ


プレッシャーと戦う3つの方法、いかがでしたか?

1. 数字で見える化する
2. 相談できる右腕を社外に作る
3. 小さな成功体験を積み重ねる

経営者は確かに孤独です。でも、一人ではありません。適切なサポートを受けながら、プレッシャーと上手に付き合っていくことは可能です。

仕事のプレッシャーでお悩みの経営者様へ。当社の『もう一人の経理部長プラン』なら、そのお悩みを解決できます。まずはHPをご覧ください。

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筆者プロフィール

檜和田知之(ひわだ ともゆき)

ワイズビズサポートナビ代表。27年間の経理・業務改善経験を持つ、中小企業の資金繰りのプロ。大手企業から中小企業まで幅広い規模の企業で経理部門を統括し、資金繰り改善、業務効率化、経営数値の見える化を実現してきた。「経営者の右腕として、数字の面から会社を支える」をモットーに、現在は中小企業向けの経理代行・コンサルティングサービスを提供。経営者の孤独に寄り添い、共に課題解決に取り組むパートナーとして活動中。

出典
- 中小企業庁「中小企業白書」(2023年版)
- 日本CFO協会「経営者のメンタルヘルスに関する調査レポート」(2023年)

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専門家

檜和田知之(デジタル経営アドバイザー)

ワイズビズサポートナビ

税理士の数字言語と経営者の現場言語を翻訳し、IT苦手でも安心の伴走型サポート。経理業務を63%削減し本業集中の時間を創出。広島・呉の中小企業に特化した実践的な経営改善を実現します。

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