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広島・呉市の中小企業経営者へ贈る「数字と心」を結ぶ経営の原則

檜和田知之

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テーマ:その他

はじめに - 私が考える「数字と心」の経営哲学




広島の海を眺めながら、いつも思います。経営は「数字」と「心」のバランスだと。
私は檜和田知之。地元広島・呉で育ち、大学卒業後は27年間、様々な会社の経理現場で働いてきました。数字と向き合う日々の中で気づいたのは、表面的な数字の裏側には必ず「人の思い」があるということ。

経理という立場から見た会社の景色は、時に社長や現場の皆さんとは異なります。例えば、「利益が出ている」という数字の裏で疲弊する社員の姿や、「債務超過」という厳しい数字の裏で必死に踏ん張る経営者の姿を、私は何度も目の当たりにしてきました。

今日は、広島・呉の中小企業の経営者のみなさんに、私が長年考えてきた「数字と心を結ぶ経営の原則」をお話ししたいと思います。実績や成功事例ではなく、一人の経理マンとして感じてきた素直な思いをお伝えします。

1. 数字に立ち止まる勇気を持つ

決算書や月次報告書を前に、多くの経営者が「数字を見るのは苦手だ」と言います。しかし私は、数字を見るのが「苦手」なのではなく、その数字が示す「現実」と向き合うのが辛いのだと思うのです。
私の知り合いは零細企業を営んでいました。赤字続きの頃、決算書を見るのを避け、「来月はきっと良くなる」と言い続けていました。でも、現実から目を背けるほど、状況は悪化するばかり。

数字は時に残酷ですが、それは未来への警告でもあります。「売上が落ちている」「利益率が下がっている」「在庫が増えている」―これらは単なる数字ではなく、会社からの大切なメッセージなのです。

広島の造船関連企業が盛んだった頃、好景気に浮かれて実態を見ない経営が、後の不況で多くの企業を苦しめました。数字と向き合い、時には立ち止まる勇気。これが経営の第一歩だと私は信じています。

2. 「見えない資産」を大切にする経営




貸借対照表に載らない最も大切な資産は何でしょう?それは「人」と「信頼関係」です。
呉市のある老舗金物店では、売上は地域平均以下なのに、長年安定経営が続いています。その秘密は「顧客との信頼関係」という見えない資産。「困ったときの○○さん」と地域で頼られる存在だからこそ、大型店にも負けない経営ができているのです。

財務諸表には現れないこの「見えない資産」こそ、特に広島・呉のような地方都市の中小企業の真の強みだと思います。

以前、ある会社の経理担当として、コスト削減を進めるよう指示されたことがあります。確かに短期的には利益率が向上しましたが、その代償として、長年培ってきた取引先との関係や従業員のモチベーションという「見えない資産」が失われていったのを見て、深く考えさせられました。

数字だけを追いかけると、本当に大切なものを見失うことがある。私はそう確信しています。

3. 「小さな数字」の持つ大きな意味


経営者が見るべき数字は、売上や利益だけではありません。
「お客様からのクレーム件数」「社員の残業時間」「休憩時間の笑顔の数」―これらの「小さな数字」が、実は会社の未来を大きく左右することがあります。

広島市内のある運送会社では、ドライバーの「休憩時間」という小さな数字を大切にしています。休憩時間を確保するため、無理な配送スケジュールを組まないという経営判断。

結果として、事故率の低下、燃費の向上、さらには離職率の低下につながり、長期的には大きな利益を生み出しています。

私は経理時代、細かい数字の記録と分析を担当していました。その経験から、「見過ごされがちな小さな数字」こそ、会社の実態を映す鏡だと思うようになりました。社長室からは見えにくい現場の実情が、これらの小さな数字に現れることが多いのです。

4. 地域に根ざした「価値」の再定義


グローバル化の波の中で、広島・呉の中小企業が持つ本当の価値とは何でしょうか。
私は「地域に根ざした関係性」こそが、大企業にはない中小企業の強みだと考えています。実家の近くの八百屋さんは、特別な商品はないのに長年愛されています。その理由は「○○さん、今日はこの大根が甘いよ」といった、お客様一人ひとりに合わせた対応ができるから。
この「顔の見える関係」は、大企業には真似できない価値です。私は経理という「数字」の仕事をしながらも、常にその背後にある「人と人との関係」こそが企業の真の資産だと感じてきました。

呉市で育った私には、かつて賑わっていた商店街が寂れていく姿が胸に刺さります。でも、地域に根ざした価値を再定義し、発信していくことで、必ず活気を取り戻せると信じています。

5. 「数字と心」をつなぐ経営者の役割


経営者の最も重要な役割は、「数字と心をつなぐこと」だと私は考えています。
「なぜこの数字を追いかけるのか」「この数字が良くなると、皆の生活がどう豊かになるのか」―このストーリーを伝えることが、経営者の大切な仕事です。

ある呉市の製造業では、「利益率10%向上」という数字目標を掲げた時、社員の反応は薄かったそうです。しかし「この利益で新しい福利厚生と設備投資を行い、全員の生活を豊かにする」というストーリーを伝えたとき、目標達成への士気が大きく変わったと言います。

数字は手段であって目的ではない。当たり前のことですが、忙しい経営の中でつい忘れがちになります。私自身、経理の仕事をしていると、ついつい数字だけを追いかけてしまうことがありました。でも、その数字の向こう側にある「人の顔」を思い浮かべるとき、仕事の意味が変わったのを覚えています。

まとめ - 広島・呉から始める「数字と心」の経営革命


この地域で生まれ育った私には、広島・呉の中小企業が元気になることが、心からの願いです。
数字に振り回されるのではなく、数字を味方につける。そして、数字の向こう側にある「人の思い」を大切にする。こんな「数字と心」のバランスがとれた経営が、この地域から広がっていくことを願っています。

私は「経営の先生」でも「成功者」でもありません。一人の経理マンとして、数字を通して会社を見つめてきた経験から、素直な思いをお伝えしました。

もし私の言葉に少しでも共感いただけたなら、ぜひ一度お話ししませんか?経営の悩みを語り合い、この広島・呉という地域で共に成長していける関係を築けたら嬉しいです。

ワイズビズサポートナビについて


私はワイズビズサポートナビを立ち上げたばかりです。「先生」ではなく「伴走者」として、広島・呉の中小企業の皆さんと一緒に歩んでいきたいと思っています。



初回60分の相談は無料です。数字のことでも、経営のことでも、何でもお気軽にご相談ください。押し売りは一切いたしません。ただ、同じ地域に生きる者同士、率直な対話から始めましょう。
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受付時間:8:30〜17:30(土日も対応可能)

広島・呉の未来を、一緒に創っていきましょう。再試行Claudeは間違えることがあります。回答内容を必ずご確認ください。

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檜和田知之(デジタル経営アドバイザー)

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税理士の数字言語と経営者の現場言語を翻訳し、IT苦手でも安心の伴走型サポート。経理業務を63%削減し本業集中の時間を創出。広島・呉の中小企業に特化した実践的な経営改善を実現します。

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