「格の違い」を思い知らされる映画「国宝」。経営者は必見です。
前回アップのコラム「行動経済学の乱用は要注意」につづき、再びNG集です。
しばしお付き合いを。
原料費や光熱費の高騰で、やむなく値上げをする場合、絶対やってはいけないことを2つ紹介。
一つめ。飲食店等でよく見かける「諸物価高騰につき価格を改定させていただきます」といった類の張り紙の提示。
窮状は理解しつつも、これは単に
「物価高の負担をお客さまにも背負っていただきますね」という宣言にほかならず、
不快感しか与えません。皆さんも経験あるでしょう。
なので、これに「その分、より美味しさをあげる工夫を凝らしました!」といった一文を加えるなど、食べに来たワクワク感を損なわないよう十分に配慮しましょう。
もちろん口先だけではなく、美味しさアップの努力はいうまでもありません。
二つめのNGは、消費者に告知せず内容量をシラっと減らす、いわゆる「ステルス値上げ」。実は大手でもけっこうやっていますが、消費者を侮らないでください。一瞬でバレ、信用を失ってしまいます。
これも一つ目の対策同様、値上げに踏み切る前段として商品のバージョンアップ、つまり付加価値の捻出が不可欠です。
その上で「価値をしっかり伝えきる」ことが重要。
以前よりどこが新しくなったか、他社と比べてどう優れているか、
さらに「誰にとって」「どのようなシーンで役立つのか」を
瞬時に伝わる言葉で明文化するのです。
そもそも値上げは、決してネガティブなアクションではありません。
企業を成長させるには、攻めのプライシングこそ必須であり
私のクライアントも果敢に挑んで、成果を上げています。
むしろ、今年こそ不毛な安売り競争から脱却する好機と捉えて良いと思いますよ。



