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井上健(いのうえけん) / 内科医

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コラム

ストレス解消法とは?広島テレビ局の取材前に!

2018年5月27日 公開 / 2020年11月9日更新

テーマ:漢方薬と頭痛 

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 東洋医学

広島で頭痛疾患を中心とした内科診療をおこなっております。
本日は頭痛疾患などに関連の多いストレスについてです。
本記事を書くきっかけになったのは、
ストレスについて広島テレビ局からインタビューを予定されているからです。
平成30年5月31日木曜日に、広テレ(広島テレビ)にて放送予定に当院のインタビュービデオが公開される予定です。
脳科学者の茂木健一郎さんがゲストとしてスタジオに来られるようなので、脳神経の専門家である当院をインタビューしようということになったようです。
明日の取材で、本コラムに書いていますストレス解消法について説明する予定です。

ストレスは精神科疾患のみに関係しません。

脳神経の領域では、片頭痛からアルツハイマー病にいたるまでさまざまな疾患が関連しているといわれます。
耳鼻科領域の突発性難聴やメニエール病
消化器では胃潰瘍、過敏性腸症候群
循環器では心臓神経症から心筋梗塞など
整形外科では腰痛の半数が
このように多くの病気がストレスと関連しているといわれます。
近年では精神科領域以外のドクターもストレス改善のための指導を患者さんに行うようになりました。
ただ病気発症前のストレスについては改善策をアドバイスすることは西洋医学では機会がないのかと思います。
東洋医学では、ストレスを感じてなんとなく体調が悪い、これを未病といって漢方薬を使用したりして治療します。

当院でのアドレス

ストレス解消には
一番大切なのはストレス源をなくすこと
ではありません。

簡単な無くせないからストレスを貯めるのです。
イライラしたり落ち込んでる時には
いい解決策もみつかりません
ストレスが解消されて振り返ってみたら
なんであんなことを悩んでいたのだろう
このようなご経験はありませんか?


ストレス解消に一番大切なのは睡眠です。
日に7時間以上寝ましょう。
8時間9時間と長く寝るのもいいでしょう。
ただ毎日同じくらいの時間で休まれてください。

なんだ睡眠か?なんて思わないでください。
脳科学的に睡眠の重要性が近年さかんに解明されております。
睡眠時間が短いと寿命も短いという研究結果もでております。
睡眠に関係した睡眠時無呼吸症候群では脳卒中や心疾患のリスクが倍になるともいわれております。

次に運動です。
日に7000歩以上のウオーキングを週に3回以上。
週に一度は一時間以上の汗かく運動をしましょう。
運動は、高血圧、糖尿病、高脂血症の治療にもなるのですが。
近年では、この運動をするかしないかが将来の認知症の発症に関連することがわかってきてます。
ストレスにより、ストレスホルモンといわれるコルチゾールが分泌されて脳の記憶中枢のひとつである海馬(かいば)が痩せてくるという研究発表もあります(茂木健一郎さんの本にも書かれてます)。

次に食事です。
三度の規則正しい野菜中心の減塩食は高血圧の治療になるばかりか、ストレス解消にも関係しているといわれてるのはご存知のかたも多いかと。
ストレスに対して大切な脳の神経伝達物質はセロトニンとかドーパミンとかいわれるんです。
これらの物質はトリプトファンやチロシンといったアミノ酸からつくられます。
栄養状態が悪いとこれらの物質もうまくつくれなくなります。

次に呼吸法です。
ヨガや瞑想を実践されるかたには当たり前かもしれません。
深呼吸をして心を落ち着かせること、これはストレス解消にはもってこいです。

5秒間かけて鼻で息を吸い込んでください。
5秒間、息をこらえます。
10秒間かけてゆっくりと口から息を吐いてください。

この呼吸法はアメリカのアンドリュー・ウェイル教授によって実践された瞑想方法を参考にしてます。
この呼吸法はマインドフルネス呼吸法とも呼ばれ、リラックス効果に大変優れています。

次に漢方薬です。
漢方薬は140種類程度のものが現在エキス剤として使用されておりますが、そのうちの半分近くのものが抗ストレス作用があるのです。
ストレスにより、のどに梅干しの種がひっついているように感じる梅核気というのがあります。
この症状は半夏厚朴湯という漢方薬が非常に有効なんです。
いろいろな西洋薬をためしても効果なかったというかたに有効であったりします。

注意事項

1 それでもストレスを感じ日常生活に支障が出る
頭痛やめまい、食欲低下、
睡眠を取りたくても眠れない、
夜中に目がさめる、朝早く目覚めるなどは病気の始まりかもしれません。
軽いうちにかかりつけ医に相談されてみてください。
2 体調不良をストレスのせいにしないでください。
なにか隠れている病気があるかもしれません。
かかりつけ医に相談されてみてください。
3 うつ病などストレスが原因で起こることもありますが、遺伝的背景やどうしても避けれない別の理由で出現することもあります。
病気になったから、あるいは病気のかたをみてストレスをうまく解消できなかったからと単純に思わないでください。

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