片頭痛治療薬の授乳時の(授乳された小児に対する)リスク
妊娠している方、妊娠しようとしている方で頭痛薬が必要なかたへ!
産婦人科の先生とよく相談されて処方していたがくか、不安な方は是非頭痛専門医に受診されてください。
また産婦人科の先生でも片頭痛に対する知識がない先生は是非頭痛専門医に紹介してください。
2016年に妊娠中に安全とされていたアセトアミノフェン(製品名 カロナールなど)を妊娠中に常用すると生まれてくる子供さんが将来(7歳児で)ADHD(注意欠陥・多動性障害)を発症するリスクが30%増えるというデータがJAMA Pediatricsに発表されました。
一方、トリプタン製剤は添付文書上では以下のように記載されております。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
つまり、使用しない方がよいとされてます。
しかし、米国のFDAでは使用可となっており、本邦の頭痛学会でも使用可としています。本邦で使用可とする理由の一つに、国立成育医療研究センターのデータでは妊娠中にトリプタン製剤を使用しても問題ではないとされているからです。
飲まずに対応できればそれにこしたことはありませんが、薬剤を飲むならばトリプタン製剤も選択枝に入るのです。
主治医、あるいは頭痛専門医とよく相談されてみてください。
*妊娠中のアセトアミノフェン内服について(JAMA Pediatrics 2016;170:964-970)
*トリプタン使用による奇形、早産の増加はない(Headache 2015;55:490-501)
*トリプタン使用群はコントロール群と比べ自然流産が多かった(Headache 2015;55:490-501)
妊娠中の片頭痛予防方法
安静 冷やす マッサージ 炭水化物少量を頻繁に バイオフィードバック(これを行うところは少なくマインドフルネスを)
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