はじめてのECサイト(ネットショップ)を開設するための9つのステップ
ネットで買い物をすることがごく当たり前となった今日、企業はもちろん、個人でもECサイトを持つ方がかなり多くいらっしゃいます。
BASE株式会社が発表しているオーナーズ調査2023によると、ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」の利用割合は、「個人」が71.7%、「法人(団体)」が28.3%であることがわかっています。
(参考:オーナーズ調査2023)
しかし、作るのは簡単でも、ポイントが押さえられおらず、全く売上がない残念なECサイトが後を経たないのも事実。
そこで今回は、ECサイトを立ち上げる際に考えるべき6つのポイントをお伝えします。
私自身ネットショップを現役で運営しており、ゼロから自分で立ち上げた経験があります。
私自身の実体験も踏まえながら解説いたします。ぜひ最後までご覧ください。
この記事で得られる情報
ECサイトを立ち上げる際に気を付けるポイントがわかる
ECサイトで売上0→1を達成するためにやるべきことがわかる
目次
ポイント1:どんなジャンルを取り扱うのかを決める
まず始めに考えるべきは、ECサイトの目標です。
サイトを通じて何を達成したいのか、どのような商品やサービスを提供するのか、また目標顧客は誰なのかを明確にしましょう。
ご自身のビジネスモデルを理解し、それに基づいたコンテンツとサービスを設計することが重要です。
私の実体験をお伝えすると、まずは財布や名刺入れ、スマホポーチ等の小物を幅広く扱いました。
(小物の方が送料を抑えられると考えたという、安直な発想です 笑)
その中でお客さんの反応を見ながら、少しづつ扱うジャンルを絞り、専門店化していきました。
実際どんなものにニーズがあるのかは出してみないとわからないため、的を広げてから段々狭めていく手法です。
売上が立つまでに少し時間はかかりますが、何を扱うかまだ決めきれていない場合はおすすめの方法です。
ポイント2:市場調査・分析を行う
扱う商品、ジャンルを決めたら、市場調査を行います。
競合他社はどのような商品を提供しているのか、またどのような強み、弱みがあるのかを研究していきます。
よくある失敗パターンとしては、とりあえず自分の売りたいものを扱う、というものです。
言うまでもなく、マーケティングは「顧客のニーズを満たす」ことが基本です。
調査を進めながら、他社と差別化できるポイントはないか探っていきます。
例えばバッグを扱うショップにするとしたら、
- シンプルかつ使いやすいものだけを取り揃える
- 低身長の男性に向けに特化させる
といったポイントを洗い出し、実際に自分が展開できそうかどうかを検証していきます。
ポイント3:ブランディング
ECサイト制作において、ブランドイメージとメッセージの明確化は欠かせません。
ブランドのコアバリューを明確にし、それを反映したデザインとコンテンツを作成しましょう。
ブランドのコアバリューとは、ブランドが代表する基本的な価値や信念のことを指します。
例えば、環境保護を重視するブランドのコアバリューは「サステナビリティ」であったり、「お客様第一」を掲げる企業のコアバリューは「顧客満足」であったりします。
このバリューは、あなたのブランドが何を重視し、どんなメッセージを発信したいのかを表しています。
具体例として、Appleのブランディング戦略を挙げてみましょう。
Appleは製品のデザイン、使いやすさ、革新的な技術を一貫して強調してきました。
そして、そのブランドは「洗練されたデザインと最高の技術」を象徴しています。
Appleのロゴ、ウェブサイト、製品パッケージなどの視覚的要素も、そのブランドイメージを一貫して補強しています。また、Appleのストアでは、製品のデモや個別のサポートなど、優れたカスタマーサービスを提供しています。
ポイント4:サイトのデザインを決める
これはカッコいい、美しいデザインにするという話ではありません。
実際制作会社に依頼をして、見栄えのいいデザインにしたとても、それ自体は売り上げにはあまり影響しません。
(デザインで印象は大きく変わるため、意味がないわけではもちろんありません)
ポイントとなるのは「わかりやすさ」と「使いやすさ」です。
世界一のECサイトAmazonを例に取ってみても、シンプルで決して凝ったデザインとは言えません。
それでもAmazonを使っていて、わかりにくい、使いにくいと感じる方は少ないのではないでしょうか。
これは最初から100点を目指すのではなく、「わかりやすい」「使いやすい」ECサイトとは何か追求しながら改善し続けることが大切です。
ポイント5:集客方法を決める
サイトが完成したら、それを見つけてもらうための戦略が必要です。
集客方法は主に以下の3つがあります。
- インターネット広告
- 検索エンジン(SEO)
- SNS
自社ECサイトの集客方法には、主に以下の3つが挙げられます。それぞれの方法を組み合わせて活用することで、集客効果を最大限に引き出すことが可能です。自社に最適な集客方法を考える際には、これらの方法を検討してみてください。
1.インターネット広告
インターネット広告は、Webサイトやスマートフォンアプリに表示される広告で、ECサイトにおいても重要な集客手段です。広告には費用がかかりますが、ターゲットを絞った効果的なプロモーションが可能です。
インターネット広告には、大まかに以下の種類があります。
リスティング広告:検索エンジンの検索結果に表示される広告で、ユーザーの検索意図に応じた高いコンバージョン率が期待できます。
ディスプレイ広告:Webサイトの広告枠に表示されるバナー広告や動画広告。視覚的な訴求力があり、広範なターゲットにアプローチできます。
SNS広告:InstagramやXなどのSNS上で表示される広告。拡散力が高く、特に新商品やキャンペーンの告知に有効です。
2. 検索エンジン(SEO)
検索エンジンからの集客は、ECサイトにおいても欠かせない手法です。SEO(検索エンジン最適化)対策を行うことで、検索エンジンの検索結果で上位表示されることができます。これにより、自然検索からの流入を増やし、集客効果を高めることが可能です。
SEO対策の基本は、ユーザーが求める情報を提供することです。具体的には、ユーザーが検索するキーワードに基づいてコラム記事やブログを作成し、役立つコンテンツを提供することが重要です。SEOの効果は時間がかかることが多いですが、継続的に取り組むことで着実に集客力が向上します。
3. SNS
ソーシャルメディアを活用した集客は、近年ますます重要性が高まっています。SNSを通じて自社ECサイトの存在を広めるだけでなく、ユーザーと直接コミュニケーションをとることで、信頼関係を築きやすくなります。
特に、Instagramのショッピング機能は注目すべきツールです。投稿画像に商品リンクを追加できるため、ユーザーがSNSを利用しながらその場で商品を購入することが可能です。また、SNSは拡散力が高く、ブランド認知の向上にも寄与します。
これら3つの方法を効果的に組み合わせることで、自社ECサイトの集客力を大幅に向上させることができます。自社の状況や目標に合わせて、最適な集客戦略を構築していきましょう。
番外編. 私が売上を伸ばした方法
番外編として私の実体験をご紹介します。
私の場合h商品のジャンルをあまり絞らなかった関係もあり、小難しい理屈は抜きに、まずはショップの商品ラインナップをガンガン増やしていきました。
よほどニッチな市場の場合は話は変わってきますが、基本的にまずは商品を登録していってサイトの中身を充実させないと誰からも見てもらうことができないと考えたためです。
私の場合はだいたい登録商品は300品を超えたあたりで、売上が出始めるようになりました。
ポイント6:検証と改善を繰り返す
最後に、サイトのパフォーマンスを測定し、改善するためのデータ分析が必要です。
ECサイト制作ツールであれば、だいたい分析の機能が備わっていますし、Googleアナリティクスとの連携も簡単にできるようになっていることが多いです。
データを見ながら、自分なりの仮説を立ててみましょう、
- どうやって自分のサイトに訪れたのか
- どんな商品が注目され、売れているのか
- 注目されている、売れている商品はなぜ人気なのか(自分で仮説を立てる)
- 全く注目されていない商品はなにか、どこが悪いのか
等々。
データを分析することで、どの部分が改善されるべきか、またどの戦略がうまくいっているかを理解することができます。
データをもとに、自分で仮説を立て、それを検証していくことが大切です。
はじめは難しいかもしれませんが、やっていくうちにだんだんとできるようになっていきます。
ECサイトの場合は、データがリアルタイムで取れることが強みです。
検証と改善のサイクルと最速で回していきましょう。
まとめ
今回はECサイトを立ち上げる際に気を付けるポイントについて紹介をいたしました。
今回ご紹介した内容は、どれも即効性があるものではありません。即成功するビジネスがないことと同じで、ECサイトも楽して稼ぐことは不可能です。
しかし、今回ご紹介した内容を堅実に取り組んでいくことで、ECサイトを着実に成長させることができます。
焦らず、着実に取り組んでいきましょう。