ひとり社長必見!お金をかけずに自分でできるSEO対策6つのステップ
ローカルSEOをご存じでしょうか?
SEOは知っている方も多いかと思いますが、そのSEOをより地域性に特化させたものがローカルSEOになります。
特に1人〜数人規模の、スモールビジネスを行っている方にとっては、地域のマーケティングを行うことは非常に重要になってきます。
なぜなら地域を絞って戦うだけでライバルが激減し、勝ちやすくなるからです。
そもそもスモールビジネスの場合、多くの顧客を抱える必要はありません。
そのため、いかに「狭く、濃く」するかが大切です。
今回はそんなスモールビジネスを運営されている方向けに、ローカルSEOについて解説いたします。
自分でできる対策方法も解説いたしますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
ローカルSEOとは何か?
ローカルSEOは、ユーザーが特定のサービスや商品に関連するキーワードを検索する際に、その人の居住地や現在地を基にした「地域特化型の検索結果」で上位に表示させるための最適化戦略です。
この地域特化型の検索結果は、スマートフォンの普及により日々の生活の中で頻繁に使われるようになりました。
例えば、「高崎 カフェ」や「眼科 太田」といった検索では、キーワードに地域名が含まれているため、自動的にその地域に関連する検索結果が表示されます。
■「高崎 カフェ」の検索結果
これはユーザーが特定のエリアの情報を求めていることを検索エンジンが認識しているためです。
また、検索キーワードに地域名が含まれていなくても、ユーザーが「店舗への訪問」や「サービスの利用」など、実際に物理的な場所を目的としている場合、検索エンジンは自動的にユーザーの位置情報を参考にして地域に特化した結果を表示します。
このため、「ラーメン」や「眼科」といった一般的なキーワードの検索でも、ユーザーの近くの店舗やサービスが地図上に表示されるのです。
ローカルSEOを活用することで、地元の顧客をターゲットにしたビジネスにおいては、より上位に表示ができるようになり、その結果として顧客の増加につながります。
つまり、ローカルSEOは地域に密着したビジネスにとって非常に有効なマーケティング戦略になります。
ローカルSEOとMEOの違い
ローカルSEOと同じようなマーケティング戦略にMEO(Map Engine Optimization)というものがあります。
ローカルSEOとMEOは基本的に同じ目的を持つ戦略であり、地域密着型のビジネスのオンラインでのマーケティングに焦点を当てています。
主な違いは、これらの用語が使われる地域です。海外では「ローカルSEO」という用語が一般的に使用され、日本国内では「MEO(Map Engine Optimization)」という言葉がよく用いられます。
MEO(Map Engine Optimizatio)は、直訳すると「地図検索エンジン最適化」という意味になりますが、これを一言で表すと、「地域性に特化したSEO」となります。
要するに、ローカルSEOとMEOは、地域に基づいた検索結果でビジネスを目立たせることを目指す、同じ戦略を指す異なる用語になります。
ローカルSEOの種類
ローカルSEOの検索結果には、ユーザーの検索体験を向上させるためにさまざまな表示タイプがあります。
ここでは、その主なタイプをわかりやすく解説します。
ローカルパック
ローカルパックは、地域に関連するキーワード検索に対して、地図と共に表示される上位3つのビジネスリストです。
これらの情報はGoogleビジネスプロフィールから引用されます。
この表示は通常の検索結果よりも上位に位置し、非常に目立つため、ここから視認性、認知度を大幅に高めることができます。
表示される情報には、デバイスに応じてwebサイトへのリンクや電話をかけるボタンが含まれることがあります。
■ローカルパック
ローカルABCパック
ローカルABCパックは、ローカルパックの一形態で、多店舗を展開するブランドや特定のカテゴリで検索された際に表示されます。
その名の通り、店舗ごとにABC表記でマークが付けられています。
ここでは、店舗の基本情報と地図上の位置、ルート検索オプションが提供されますが、口コミや星評価は含まれません。
上位表示されているお店は、距離ができる限り近いところが優先されている傾向があります。
■ローカルABCパック
ローカルスナックパック
ローカルスナックパックは、特に飲食業界でよく見られる表示タイプで、店舗の写真と基本情報を強調して表示します。
ユーザーが行きたい店を探している際に、写真や口コミ数、星評価などを参考に意思決定を助けます。モバイルデバイスでは、さらに多くの写真や情報がスワイプで閲覧可能です。
■ローカルスナックパック
ナレッジパネル
ビジネスプロフィールは、特定のビジネスを直接検索した際に表示される、詳細な情報ボックスです。
これには地図情報、写真、アクションリンク(ウェブサイト、電話、ルート検索)、場合によっては混雑時間帯など、豊富な情報が含まれます。
ビジネスプロフィールは検索結果の右側に大きく表示され、ビジネスについての包括的な情報を見るっことができます。
■ナレッジパネル
ローカルファインダー
ローカルファインダーは、ローカルパックの表示の下にある「さらに表示」リンクをクリックすることでアクセスできる、より多くの店舗情報を一覧できるページです。
ここでは20位までのリストが表示され、地図の拡大縮小やドラッグによってリストが更新されます。ユーザーがどの店舗を選ぶかを検討する際の重要な参考資料となります。
■ローカルファインダー
ローカルSEO対策はこんなビジネスにオススメ
ローカルSEOは、その名の通り、地域に根ざしたビジネスにとても有効です。
具体的には以下のような業種は、ローカルSEO対策との相性がバッチリです。
インフラ関連の販売代理店
ガス、水道、電気設備などのインフラサービスは、地域住民に直接的な影響を与えるため、地域に特化した検索での上位表示が集客に直結します。
小売業
スーパーマーケットやホームセンターなど、日々の生活必需品を提供する小売店は、地元の顧客にとって欠かせない存在です。ローカルSEOにより、検索時の視認性を高め、足を運んでもらいやすくなります。
飲食店
レストランやカフェなど、地域に根ざした飲食店は、新しい顧客を引き寄せるためにローカルSEO対策が欠かせません。特に、観光客が多い地域では、検索時に目立つことが重要です。
宿泊施設
ホテルや旅館、民宿などの宿泊施設も、ローカルSEOによってより多くの予約獲得のチャンスがあります。特に、旅行者が事前にインターネットで宿泊先を検索する際に、上位に表示されることが予約率アップに貢献します。
会計事務所や弁護士事務所等の士業の事務所
士業の事務所で、地域に特化したキーワードを使用して検索結果の上位に表示させることで、地域のより多くの方に認知してもらうことができるようになり、顧問先を増やせることが期待できます。
個人経営の店舗
個人で経営するカウンセリングルーム、美容院、整体院、個人教室なども、ローカルSEO対策により、地元の顧客にサービスを効率的にアピールすることが可能です。地域内での知名度向上や新規顧客の獲得につながります。
ローカルSEOのメリット
MEOのメリットは検索結果で上位表示されるということ以外にも、複数のメリットが挙げられます。簡単に挙げると以下の3つです。
- 無料でスタートできる
- 高い集客効果が期待できる
- 競合が少なく、比較的結果が出しやすい
それぞれ詳しく紹介します。
無料ですぐにスタートできる
ローカルSEOは、基本的な施策を無料で始められるため、特に予算に制限がある小規模ビジネスやコストを最小限に抑えたい企業にとって最適な集客戦略の1つになります。
しかもローカルSEOは今日からすぐに始められる施策です。
無料で誰でもすぐに始められる!
こう抜き取ると怪しい情報商材みたいですが(笑)、実際にこの「無料ですぐにスタートできる」という点はローカルSEOの大きなメリットの1つです。
高い集客効果が期待できる
ローカルSEOは、検索ユーザーが具体的な地域内でのサービスや商品を求めている場合に特に効果を発揮します。
たとえば、「前橋 ラーメン」と検索するユーザーは、前橋市でラーメン店を探していることがニーズとしてはっきり出ているケースが多くあります。
つまり、地域に特化した検索意図に応えることで、ニーズがハッキリしている顧客(すぐに自社のサービスを利用してくれる可能性が高い顧客)に自社のサービスをアピールすることが可能になります。
競合が少なく、比較的結果が出しやすい
ローカルSEOは、地域に限定したSEO対策となるため、一般的なSEO戦略と比較して競合が限定され、競合が少ない分比較的結果が出しやすいことが特徴です。
ローカルSEOのデメリット
これらのメリットを見ると、やらないと損!という感じもしますが、もちろんローカルSEOにもデメリットは存在します。
何事もマイナス面があり、それを事前に知っておくこともとても大切です。
ローカルSEOのデメリットは以下の通りです。
- 低評価の口コミが増えると逆効果になる可能性がある
- 実店舗を持たないビジネスでは効果が限定的になる
それぞれどのようなデメリットなのか、掘り下げて解説します。
低評価の口コミが増えると逆効果になる可能性がある
Googleマップに店舗情報を掲載すると、誰でも自由に口コミを投稿できるようになります。
良い口コミが集まれば、店舗の評判は自然と上がり、「訪れてみたい」と思う顧客が増えることで集客に直結するでしょう。
しかし、時に避けられないのが低評価の口コミです。
これらは店舗の信頼性を落とし、結果として顧客の減少につながることがあります。
低評価の口コミに遭遇した場合、それを真摯に受け止め、誠意を持って対応することが重要です。
口コミは店舗の評価を左右する双刃の剣であり、良いものであれば集客の強力なツールとなりますが、悪いものには適切に対応することで逆効果を最小限に抑えることが可能です。
実店舗を持たないビジネスでは効果が限定的になる
実店舗を持つビジネスは、ローカルSEOを活用することで高い集客効果を期待できます。
しかし、オンラインのみで運営するECサイトやコンテンツメディアなど、実店舗を持たないビジネスにとっては、ローカルSEOの恩恵が限定的になる場合があります。
これらのビジネスモデルでは、ローカルSEOの代わりに、一般的なSEO戦略や他のデジタルマーケティング手法の活用が効果的です。
ローカルSEOで集客に成功した事例 税理士事務所のケース
実際にローカルSEOで集客に成功した事例をご紹介します。
私が以前ホームページを作成させていただいたある税理士事務所さんのケースです。
この税理士事務所さんは所内にWebに詳しい方はおらず、ホームページ作成後のSEO対策は特に行っておりませんでした。
それでも着実にホームページからのお問い合わせが増え、集客ができるようになっていきました。
理由は簡単で、同じ地域にライバルが少なかったからです。
その地域では税理士事務所自体があまり多くなく、ちゃんとホームページを持っている事務所はさらに少数でした。
そこでホームページをその地域に特化させ、かつ事務所の特徴をしっかり出した作りにしたところ、ほぼ何もせずとも集客効果がでるホームページになりました。
もちろんこれは少し特殊なケースだとは思います。
ですが、ローカルSEOをしっかり活用することができれば、比較的小さなコストでしっかりとリターンを得ることが可能であることを示す事例になります。
ローカルSEOの具体的な対策方法
ここからはローカルSEOの具体的な対策方法をご紹介していきます。
基本的なローカルSEO対策では、まずGoogleビジネスプロフィールの登録が重要です。
Googleビジネスプロフィールの登録は、ローカルパックやナレッジパネルの情報源となります。
Googleビジネスプロフィールの登録を怠ると検索結果に表示されることもなく、集客のチャンスロスになります。
無料ですぐに登録ができるため、使わない手はありません。
なお、具体的な登録方法についてここで説明するとかなりのボリュームになってしまうため、別記事で解説をさせていただきます。
登録上で留意しておきたいポイントは以下の4点です。
- 関連性
- 距離
- 知名度
- NAP表記
関連性
ビジネスのカテゴリーや属性に、検索ユーザーが求める具体的な情報を含めることで、検索キーワードとの関連性を高めます。
例えば、フランス料理店であれば、「フランス料理」「本格的なフレンチ」などのキーワードをプロフィールに含めることが効果的です。
距離
店舗の正確な住所情報を登録し、地域内での検索時にユーザーの近くにあることをアピールします。
地域名を直接検索キーワードに含めない場合でも、最も近い選択肢として表示される可能性が高まります。
知名度
オンラインでの知名度は、ウェブサイトの充実、質の高い口コミの獲得によって高められます。オフラインでは、地域イベントへの参加や口コミによる宣伝が効果的です。
Webの知名度に関しては、良質な口コミを集めることやユーザーファーストのSEOを継続することで対策できます。
NAP表記
NAPとは、Name(名前)、Address(住所)、Phone(電話番号)の頭文字を組み合わせた言葉で、NAP情報とも呼ばれます。
GoogleはこのNAP情報を用いて、自社や他社の店舗や会社の情報を集め、検索エンジン上での判断に活用しています。
店舗名、住所、電話番号の情報は、Googleビジネスプロフィール、ウェブサイト、SNSなど全てのオンラインプラットフォームで一貫性を持たせることが重要です。
表記の不一致は、Googleによる正確な情報の認識を妨げ、ユーザーの混乱を招く原因となります。
まとめ
ローカルSEOは、地元の顧客をターゲットにしている方々にとって、非常に効果的なマーケティング戦略です。
ローカルSEO対策を適切に行うことで、ビジネスのオンラインでの可視性が高まり、地域内での集客力を大幅に向上させることが期待できます。
スモールビジネスの場合、予算やリソースが限られているかもしれませんが、だからこそローカルSEOは比較的低コストで始められ、小規模ビジネスでも大きな効果を期待できるオススメの集客手法です。