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大学でナラティブ絵本を紹介しました!

小笠原映子

小笠原映子

2025年6月25日、東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科 養護教諭課程の学生さんを対象に、ナラティブ絵本についての講義を1コマ担当させていただきました。

ナラティブ絵本は、「人生を振り返り、想い出を物語に」する絵本であり、個人の物語を絵と文章で表現するものです。

この絵本は、「過去-現在-未来」という時間軸の中で物語を再構成し、自己肯定感を高め、「前向きに生きていく力」へと繋げることを目指しています。

今回の講義では、ナラティブ絵本が生まれたきっかけとなったカウンセリング事例 や、絵本がどのように記憶のメカニズムに働きかけ、ネガティブなイメージを変えていくのか、そして様々なテーマで制作された作品事例 を紹介し、その可能性についてお伝えしました。



講義後、学生の皆さんからは多くの温かいご感想が寄せられました。

•「ナラティブ絵本という言葉を初めて聞いたが、とても興味深く聞くことができた」「読み終わった時に心があったかくなるようなものばかりだった」と、絵本が持つ温かさや力に強く惹かれた様子が伝わってきました。

•「感情(闇)の反対には、意味(光)がある」という言葉が心に残ったという声や、辛い出来事を「出来事」「感情」「意味づけ」に分けて俯瞰的に捉え、物語を再構成することの重要性について、深く納得し、自身の経験と結びつけて考えたという内容もありました。

•「辛い過去や現在があっても、未来に繋がる希望を見出すことが難しいと感じていたが、絵本として形に残すことで自分の理想を忘れずにいられる」という感想や、「自分自身の気持ちの整理をするために、セルフケアの一環として作ってみたい」という前向きな声も多く、自己肯定感の向上や人生の肯定的な捉え方への気づきを得ていただけたことが大変嬉しく思います。

•特に、将来養護教諭として子どもたちの心に寄り添う際の実践的な活用について、多くの学生さんが熱心に考えてくださっていました。例えば、「言葉にすることが難しい感情を抱える子どもたちに対し、絵や物語で表現するナラティブ絵本の手法が有効である」という視点 や、発達に特性のある子どもたちへの理解促進、さらには出産前の親に向けた絵本が子どもの自己肯定感を育む可能性 など、具体的な活用アイデアが挙げられました。ナラティブ絵本が、他者理解や多様性を受け入れるための教育的な価値を持つことにも言及があり、その幅広い可能性を感じていただけたようです。



学生の皆さんが私の説明に真剣に耳を傾け、積極的に自らの学びや将来の展望と結びつけて考えてくださったことを、大変うれしく思いました。ナラティブ絵本が、皆さんのこれからの人生、そして将来出会うであろう子どもたちの心を温め、支える「お守り絵本」となることを願っています。

「ナラティブひろば」は、これからも「小さな声」を「喜び」や「勇気」に変え、一人でも多くの人が「自分らしい生き方」ができるよう、ナラティブ絵本を通じて、思いや対話を育む場を広げていきたいと思います。

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小笠原映子
専門家

小笠原映子(カウンセラー)

ナラティブひろば

ナラティブとは物語という意味。自分だけの物語を描く絵本制作やワークショップを通じて、心の安定や前向きに生きる力を引き出します。子から親へ感謝を伝え次世代へ思いをつなげるツールとしてもおすすめです。

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