①MATSUMURAの加工について 【パイプ端末加工】
群馬県太田市で製造業を営んでおります、株式会社MATSUMURAの古川仁章です。
私たちは、自動車や設備に使われる「パイプ」の加工を専門としていますが、日々現場で向き合っているのは「いかにして品質を安定させ、お客様の課題を解決するか」というテーマです。
今回は、当社の得意分野である「端末加工」を例に、少し専門的な、けれど「ものづくり」の本質に関わるお話をさせていただきます。
「属人化」という現場の課題をどう乗り越えるか
パイプとパイプを接合する際、端の部分を広げてメインの管に沿う形にする「ハカマだし」という加工があります。
この加工の後には通常「ろう付け(金属接合)」を行いますが、実はその前の「仮止め」の工程に大きな課題がありました。
これまでは「Tig溶接」という手法で仮止めをしていましたが、これは作業者の熟練度によって仕上がりが左右される、いわゆる「属人化」しやすい作業です。
技術者が不足する現代において、特定の誰かにしかできない工程があることは、生産スピードや品質の安定におけるリスクにもなり得ます。
端末加工の「ついで」に仕掛けを作る発想
そこで私たちが提案しているのが、「端末加工の段階で、溶接を楽にする工夫を盛り込む」という手法です。
具体的には、ハカマだしの成形と同時に「プロジェクション(溶接用の突起)」を金型内で同時に加工してしまいます。
これにより、難しいTig溶接ではなく、誰でも正確に固定できる「スポット溶接」への切り替えが可能になりました。
「次の工程の人が楽になるように、今の工程でひと工夫加える」。



金型から自社で設計・製作しているからこそできる、MATSUMURAならではの解決策です。
専門家として、地域のものづくりを支える
私たちは、曲げ、端末加工、そして炉中ろう付けまでを自社で行う「ワンストップソリューション」を提供しています。
今回の事例のように、一つの工程だけでなく、全体の流れを見渡して最適化を行うことが、結果としてお客様に「安心」をお届けすることに繋がると信じています。
これからも、地元・群馬の製造業を盛り上げる一助となれるよう、現場の知恵を形にし続けてまいります。
ありがたいご縁に感謝いたします。


