老後と相続の問題解決コンサルティングのプロ
長谷川健
Mybestpro Interview
老後と相続の問題解決コンサルティングのプロ
長谷川健
#chapter1
「セカンドライフプラン」「保険の見直し」「終活」「遺言書」「家族信託」「シニア向けリフォーム」など、人生の後半を不安なく生きるためのコンサルティングを行う「ハセプロ」の長谷川健さん。シニアが直面する問題に寄り添いながら、解決策をコーディネートする「シニアの想談窓口」を自任します。
近年、相談依頼が顕著だと語るのが遺言書作成、そして認知症の際の財産管理問題です。
「依頼者の多くが『子どもに迷惑をかけたくない』と言いますが、実際、私のもとへは、遺産分割ができない方、認知症の親の預金が凍結してしまった方などが困って来社されます。なぜ、対策をしなかったのだろうと憤りを感じると同時に、遺言書・家族信託・事務委任契約、後見契約などの認知が低いことを痛感します」
また長谷川さんは、保険代理業の観点から以下のようにも説明します。
「弊社は保険代理店として52年になりますが、保険の大切さは私に言われなくても皆さん知っているはずです。それと同じように、遺言書の備えが当たり前になる社会にしたいです。そのためにも、同業者向けの研修にも力を入れ、薄っぺらな相続対策ではなく、問題の核に迫ることのできる真のコンサルタントを増やし、普及させていきます」
#chapter2
20代の時、会社員の傍ら「Wどりぶる」というコンビでお笑い活動をしていた長谷川さん。吉本興業主催「全国お笑い勝ち抜きバトル」に出場し、サンドウィッチマンの富澤さんや錦鯉の長谷川さんらを抑え、3位に輝きました。その後、地元メディアに引っ張りだこになりますが、父が急死。家業の経営に専念することになります。
「今は趣味程度の活動ですが、大スターになった富澤さんと錦鯉・長谷川さんに勝ったということが自慢です」と振り返りますが、長谷川さんの転機はこの「父の死」と複雑な家庭事情がありました。
「私が5歳の時、親が離婚して母が家を出ました。私は父と祖父母に育てられ、母とはそれきり会っていません。実は私には子どもがいないため、今、自分が死ぬと、母にも相続権があり、仮に母が先に他界しても、母が再婚でできた子ども、私にすれば会ったことのない姉妹が相続権を持つことを知り、37歳で遺言書を作成したんです。離婚が多い現代は、離婚した当人やその子どもも、若くして遺言書を作るべき人はたくさん存在します」と語ります。
その経験から、「遺された家族がいずれ厳しい現実に対峙する時が来る。そのことを薄々自覚しつつ、向き合わないまま死を迎え、家族が思うように財産を継げないまま、中ぶらりんになる事例は山ほどあります。なぜ、遺言書を作らなかったのかと憤りを感じます。本人はあの世に行くからいいのかもしれませんが」
#chapter3
高齢化が進行する将来の日本を見据え、「いろいろな形で情報発信をして、自分のような存在を増やしたい」と意欲を見せる長谷川さん。
長谷川さんのコンサルティングの現場には、単なる手続きではない、感動と共感がびっしり詰まっていて、涙の場面も多いのだそうです。
また、遺言書作成の際には、残された人に伝えたいことを文章にする「付言」に力を注いでいるのだといいます。
「どこでも使うありきたりの文章ではなく、言わば、天国からのメッセージです。感謝の言葉や思い出話、思いを込めたその人だけの温かい遺言にします。相続というより『想続』。『魂』が宿った遺言です」
公証役場で遺言書に署名をする時、顧客の多くが涙を流し、安堵の表情を見せるのだとか。
「遺言書が完成した方の多くが『これで安心して長生きできるね』と、寂しさと同時に何かすっきりしたような。書いている時は死を意識しているけど、死ぬのは今じゃない。『やることをやって長生きするぞ』という前向きな人を増やしていきたいですね」
(取材年月:2023年2月)
リンクをコピーしました
Profile
老後と相続の問題解決コンサルティングのプロ
長谷川健プロ
相続コンサルタント
株式会社ハセプロ
シニアの想談窓口®を運営。遺言と生前契約と生命保険を活用し問題解決を行う。また、親の家の片づけ・空き家問題など、プロ集団を結成し、感動と共感をテーマにコンサルティングを行う。相談実績は6500件超。
\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /
プロの執筆コラム
掲載専門家について
マイベストプロ福島に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または福島放送が取材しています。[→審査基準]