完成後の暮らしやすさまで考えたリフォームのプロ川端伸二

完成後の暮らしやすさまで考えたリフォームのプロ

川端伸二

見落としがちなリフォームのポイント

　デザイン、設備、使い勝手、バリアフリー…。リフォームのポイントは人によって様々ですが、意外と見落とされがちなのが、リフォーム後の掃除のしやすさではないでしょうか。デザインや設備にこだわると、掃除がしにくくなりがちです。こだわりのあるデザインならば、多少掃除に手がかかっても逆に愛着が増すものですが、洗剤選びなどで間違った掃除をしてしまうと、壁や床、タイルなどの素材を痛めてしまい、せっかくのデザインも台無しです。かと言って、掃除のしやすさばかり考えると、シンプルすぎて味気ないものになってしまいます。

　株式会社ジェイ・テックの代表・川端伸二（かわばたしんじ）さんは、建築と清掃という両方の面からリフォームに取り組んでいます。掃除のプロとして25年近い実績をもつ川端さんは、設計段階から掃除のしやすさも考慮。リフォーム後も掃除の仕方や洗剤の選び方などのノウハウをアドバイスしており、最初の1年は定期的な清掃チェックを行うなどといったアフターサービスも提供しています。

　「僕自身、家を新しくしようと考えているんですけど、実は掃除のしにくい家っていうのもいいかなって思っています。掃除しやすい家って、意匠性があまりないんですよね。素材的に面倒臭いものを使って、逆にそうじしにくいものをどう掃除していったらいいのかって考えるのも面白そうだなって思っています」とは掃除のプロならではの考え方でしょうが、好みのデザインでリフォームし、掃除はプロにサポートしてもらうというのも一つの選択肢です。

　「掃除が難しい場合はプロを使うという手もありますが、素材を痛めてしまうなど手遅れになってからではとても高くついてしまいます。季節毎や毎月など日頃からやっておけば、プロなら時間も費用もそんなにかかりませんし、家を長く保つことにもつながります」と川端さん言います。

清掃のプロとしての実績

　バブル景気のピークの頃にビル清掃の会社に就職した川端さん。入ったからには清掃のナンバーワンになろうと頑張りますが、会社は利益優先で、いかに人数をかけずに多くの仕事をこなすかを重視していたのだとか。やがてバブルがはじけ、同業者が増え、仕事の単価は下がる一方と、会社の売上は落ち込みます。

　「適当な仕事はしたくない。ちゃんとした仕事をしよう」と、カワバタビルサービスとして独立したのが24歳のときのこと。もともと几帳面な性格で、仕事でも段取りを大切にしていた川端さんは、道具の整理から掃除の仕方までを効率的に考え、洗剤も各メーカーのものを比較検討するなど、工夫を重ねていきました。「こだわりだしたら、こだわりまくる性格なんですね」と笑う川端さん。下請け中心ながら、川端さんの会社に下請けを出すと、元請けの会社は必ず業績が上がるといった具合だったと言います。

　洗剤の輸入商社と組んでの掃除の仕方の提案やコンサルティングも行い、全国チェーンの飲食店や自動車メーカーの工場の清掃などに加え、福島の除染作業にも携わったとか。汚れ落ちの強力な洗剤でひどい発疹を経験したことがあり、人や環境に優しい洗剤にも気をつけています。福岡県西方沖地震の際には、被災建物の検査・修復のために建築士の資格も取得。このようなさまざまな経験を経て、川端さんは現在、ハウスクリーニングとリフォームに力を入れているのです。

信頼に結びつく確かな技術

　ハウスクリーニングとリフォームに力を入れているジェイ・テックですが、チラシなどでのPRはあまり行っていません。「ハウスクリーニング格安！って言って、やってみたら洗剤や掃除道具を売りつけられたり、リフォームを勧められたりすることが多いじゃないですか。そういうサギみたいに思われることはしたくないんですよね」と川端さん。几帳面な上に、実直な性格の持ち主なのです。

　また、ある企業からオフィスのクロスの清掃について相談があったときのこと。話を聞いてみたところ、リフォームで張り替え不要の掃除できるクロスに換えたにも関わらず、クロスの清掃にかなりの額がかかり、仕上がりが汚かったためやり直しを依頼すると、きれいにするには倍の費用が必要だと言われたという話があったとか。これもサギまがいの話だと言えますが、清掃の技術がないために余計な費用がかかった例だとも考えられます。

　経験に裏打ちされた確かな技術と、リフォーム後の清掃まで長い目をもつ川端さん。リフォームを検討の際には一度相談してみてはいかがでしょうか。

（取材年月：2015年4月）

デザイン性や掃除のしやすさを考えた、トータルなリフォームを提案

見落としがちなリフォームのポイント

清掃のプロとしての実績

信頼に結びつく確かな技術

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