小倉城竹あかりの竹が線香に。想いを刻む名入れで、供養の心を形に

星野貴郎

星野貴郎

テーマ:名入れ

小倉城竹あかり
(2022年の小倉城竹あかりの画像)


毎年秋に開催される小倉城竹あかり。
(小倉城竹あかり公式サイトをみる)
幻想的な光を灯した約2万本の竹は、イベント後、ただ廃棄されるのではなく、新たな形で生まれ変わります。
その一つが、野上神仏具店が販売する「竹線香」です

竹あかりで使われた竹を粉砕し、線香として再生する。

この取り組みは、SDGsの観点からも注目されています。
そして今回、この竹線香に「名入れ」をさせていただく機会がありました。

竹を線香にする、前例のない挑戦

実は、この竹線香が生まれるまでには、野上神仏具店の専務取締役・野上哲平さんの並々ならぬ努力がありました。
「竹を砕いて線香にしたい」と相談すると、お線香屋さんからは「竹は無理。細かくしてもパラパラになるから」と断られたそうです。
竹の繊維は硬すぎて、炭化させないと加工が難しく、かなり高度な技術が必要でした。
竹そのものを素材にしたお香がこれまで存在しなかったのは、そこに理由があったのです。

それでも諦めず探し続け、ようやく地元北九州で竹を粉末化できる会社を見つけました。
しかし、そこからも試行錯誤の連続。
粉末の粒子が大きすぎると崩れてしまう。
竹を多く配合したいが、つなぎを増やしすぎると竹本来の香りを損なう。
そのバランスを見つけるまで、成形に1年、香りづくりに1年、容器製造に1年。
100種類ものサンプルを作り、合計3年の歳月を経て、ようやく完成したのが「小倉竹の香」でした。

hououtyan. 『「小倉城 竹あかり」の竹灯籠をリサイクル竹を原料にした国内初のお香「小倉竹の香」を販売』. 魚町銀天街SDGs.com.
https://sdgs.uomachi.or.jp/archives/1917,(2023.03.15). より引用。

供養の品に、想いを刻む


竹線香に名入れ

そんな想いが込められた竹線香に、今回「名入れ」をさせていただきました。
ご依頼くださったのは、私の父です。
亡くなった方へのお供えとして、竹線香に名入れをしました。
レーザー彫刻で竹に文字を刻むと、自然な風合いを残しながら、くっきりと美しい仕上がりになります。
竹は木と近い素材なので、弊社でも扱い慣れている素材です。
野上さんが3年かけて形にした竹線香に、私たちの技術で想いを刻む。
供養の品に名前を入れることは、故人への想いを形にする一つの方法です。

地域とのつながり、家族の想い


小倉城竹あかりは、ジョリオにとってもご縁のあるイベントです。
開催当初はボランティアとして参加し、ここ2年間は草月流ブースの製作をお手伝いしています。
竹あかりの竹が、誰かの諦めない想いで線香になり、その線香に名入れをして、大切な人への供養の品になる。地域の取り組みと、作り手の情熱と、私たちの技術と、家族の想いが一つにつながった瞬間でした。

竹線香について


竹線香は、今年の竹あかり開催中に販売され、好評のうちに完売したそうです。
もし興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、野上神仏具店へぜひお問い合わせしてみてください。

供養の品、記念の品、大切な想いを込めた品への名入れ。
ジョリオでは、お客様の「想い」を形にするお手伝いをしています。
どんな小さなご相談でも、お気軽にお声がけください。

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Mybestpro Members

星野貴郎
専門家

星野貴郎(名入れギフトの加工販売業)

株式会社ジョリオ JORIO Co., Ltd.

贈る喜び、受け取る喜び、お返しする喜びを繋げ、人と社会の関係構築に貢献する。赤ちゃんと同寸の神社仏閣御用材で作る「お身丈命名書」の販売。7月10日「名入れギフトの日」制定など文化活動に尽力。

星野貴郎プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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