土とともに暮らす ― 建築素材としての“原点”を見つめて

GREEN ROOM DESIGN では、
設計の検討やプレゼンテーションのために
3Dプリンターを導入し、建築模型の製作を行っています。
今回のプロジェクトは、事務所の改修工事です。
すべてを新しくするのではなく、
今ある家具や備品をできるだけ活かし、
それらにほんの少し手を加えることで、
空間の印象を大きく変えることを目指しました。
たとえば、
既存のスチールラックの小口にラワン合板を取り付け、
木製の壁のように見せる工夫。
既存のデスク2台に、長さ4mの集成材を渡し、
大きなテーブルとして使う計画。
固定席を設けず、
フリーアドレスで使えるレイアウトにも挑戦しています。
壁は極力取り除き、
大きなワンルームとして使える空間に。
一方で、水まわりだけはしっかりと整理し、
清潔感と使いやすさを確保しました。
レイアウトは、働き方や時代に合わせて、
いつでも変更できる余白を残しています。
そこに少しだけ、有機的な要素を加える。
無機質になりがちな事務所に、
土壁のアール壁を部分的に取り入れ、
心地よい空間を目指しました。
これらの検討を進める中で、
やはり模型の力は大きいと、あらためて感じました。
CGも便利ですが、
模型には「空間をそのまま手に取れる」感覚があります。
今日のプレゼンテーションでも、
クライアントの方に
「事務所のイメージが変わることが
とてもわかりやすく伝わった」
と言ってもらえました。
模型をつくり、
あらゆる方向から眺め、
違和感のあるところを修正し、
また眺める。
その繰り返しの中で、
設計の精度は確実に上がっていきます。
3Dプリンターを使うことで、
そのスピードも、クオリティも、
以前とは比べものにならなくなりました。
限られた予算の中でも、
テーマをしっかり定めれば、
空間はここまで変えられる。
今回の改修計画は、
そんなことをあらためて実感できるプロジェクトでした。



