土とともに暮らす ― 建築素材としての“原点”を見つめて

夏の強い西日をやわらげるために、落葉樹とすだれを組み合わせました。
すだれは、冬には外して光をたっぷりと取り込み、季節に応じて自然と調和する日よけです。
固定にはプラスチック製の部品を使わず、シュロ縄と現地にあった石を利用。
古くから玄関先などで使われてきた「関守石(せきもりいし)」の結び方を取り入れ、先人たちの知恵を拝借しました。
自然素材で仕上げることで、劣化しても環境にやさしく、景観にもすっと溶け込みます。
ほんの少しの工夫で、季節のうつろいを感じながら快適に暮らす――そんな日本らしい住まい方を大切にしていきたいと思います。




