PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

運動療法施設「メディカルフィットネス」とは?

ヨガやピラティスなどのプログラムを生かした健康運動実践指導のプロ

山下純司

ヨガやピラティスなどのプログラムを生かした健康運動実践指導のプロ 	山下純司さん
山下純司さん指導風景

#chapter1

目標を明確にして、ゴールに向かってがんばりましょう!

 「フィットネスクラブ」や「フィットネスジム」とかならよく聞くけれど、「メディカルフィットネス」とは? これは「医療法42条施設」とも呼ばれるもので、分かりやすくまとめると「疾病予防のために有酸素運動を行わせる施設で、診療所が附置され、かつ、その職員、設備及び運営方法が厚生大臣の定める基準に適合するもの」となります。つまり、ここは朝倉市の安岡医院が運営する生活習慣病予防のための施設で、平成4年に改正された医療法第42条に適合した施設です。「フクラメディカルフィットネス」の代表でもある先生は、生活習慣病の予防のためには食生活の改善と運動療法、すなわち生活習慣(=ライフスタイル)を変えることが重要だと考え、容易には変えにくい「ライフスタイル」を変えるために創設したのが「フクラメディカルフィットネス」なのです。

 よって、ここを利用するに当たっては最初にその運営元である安岡医院での検査を受けなければなりません。その検査結果が生活習慣病と認定されれば、運動処方箋という計画書が作られ、メディカル会員として、それぞれの症状に合わせてどのような運動と食事で症状を改善していくのか、トレーナーの山下さんや医療スタッフ(保健師、医師など)とチームで目標をしっかり定めて、運動や食事療法を進めます。メディカル会員は症状把握のために月に1度の定期検診が必須ですが、生活習慣病ではなくとも、高校生(16歳)以上であれば誰でも入会可能です。「痩せたい」、「もっと動ける体になりたい」、「スポーツの大会で良い結果をだしたい」などさまざまな目的に応えるために、トレーナーの山下さんが、適切なアドバイスを行ってくれます。
 ちなみに施設名の「フクラ」とは日本に古くからある「ふくら雀」(冬毛で丸く膨らんだ雀のこと。「福来」「福良」と書いて縁起のいい言葉とされる)からとったもので、会員の健康や希望を願ってつけられたそうです。

#chapter2

ガンガン動くスタジオではなく、体を“整える”

 近頃はメタボ検診というのがよく話題になりますが、「メタボ」といえば「ダイエット」という言葉が浮かんで、そこから「フィットネス」を連想する人もいるかもしれません。確かにメタボの次に来るのは高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病。だからフィットネスでガンガン体を絞ってダイエットして…という一般的なフィットネスのイメージは、「フクラ」には当てはまりません。生活習慣病の予防・改善のためですから、体力や運動に自信のない方でも大丈夫。無理な目標設定をせず、少しずつでも継続していくことが大事だと言えるでしょう。「フクラ」では生活習慣病についてもあまり薬に頼りすぎず、ライフスタイルを変えることで改善していきます。また、例えば関節の痛みを治したいという場合は、「整形外科的原因は診断でついていたとしても、他に“ここの部分がうまく使えていない”という形で原因を見極めて、それに合わせてこういう動きを意識して練習しましょう、と動きづらい関節を動かすようなトレーニングをしていきます。必ずしも痛い箇所を治すのではなく、前後の関節の動き方を見たり、痛みを出している動きを見たりとかしますね」とトレーナーの山下さん。

 「スタジオではシルクサスペンションやヤムナ、ヨガ、ピラティスなどさまざまなプログラムがありますけれど、メディカル会員は自由に選ぶことができます。一般の会員さんで特に病気もないという若い方は、ルームランナーやバイクなど2階の有酸素運動マシーンを使って鍛えるという方もいらっしゃいますけども、全体的にガンガン動くようなスタジオではないので、『整える』という目的の内容が多いです」

山下純司さん指導風景

#chapter3

“食べる”と“歩く”はライフスタイルの基本で、現代人の課題

 「生活習慣病を予防するには“食べる”と“歩く”。健康を維持するためには基本的で単純なことなんですけどね」と話すのは「フクラメディカルフィットネス」で保健師を務める安岡美代さん。「都会で電車通勤をされていたりすると、一つ手前で降りて歩く量を増やすとかできるんですけど、朝倉市あたりではちょっとここら辺で降りて…という訳にはいきませんから(笑)」。生活習慣病患者が増えていると言われる昨今、国としても医療費を抑えたい。「例えば糖尿病が進行していって透析患者が増えてしまうと、医療費が増大してしまいます。それを危惧しての制度改革、という背景があるのでしょうね。なるべく早期に生活習慣病を改善していこうというところが、クリニックにも求められているのです」。車中心の生活で歩くのが減っているのも一種のライフスタイル。これを変えていくために、メディカルフィットネスを活用してみてはいかがでしょう。

(取材年月:2020年1月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

山下純司

ヨガやピラティスなどのプログラムを生かした健康運動実践指導のプロ

山下純司プロ

トレーナー

フクラメディカルフィットネス

福岡県朝倉市の医療施設「安岡医院」指定運動療法施設のメディカルフィットネスのトレーナー。医学的サポートにより、薬に頼りすぎない、食事と運動を中心とした生活習慣病予防・健康増進のプログラムが受けられる。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ福岡に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または九州朝日放送が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO