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八木佐織

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テーマ:療育について

療育について

療育とは、折り合いをつけることです。

この世は、自分の思い通りになる場所ではありません。
だからこそ、その場の状況を見たり、体で感じたりして気づくことが必要です。
そして、自分を知ることで、その場に適した自分を表現することが求められます。

例えば、視力が悪い人が、眼鏡をかけると、みんなと同じように見ることができます。
それと同じで、私はうるさいところは苦手です。耳栓を使います。
私は、耳で聞くより目で見て説明を受ける方がわかりやすいです。動画で作り方を見ます。

などのように、自分が困らない方法を伝えたり工夫をしたりできると、一人一人の気持ちが楽に生きられます。そして、自分を表すことも大切ですが、人に合わせることも大切です。人と共に生きるためには
感情をコントロールし、自制することがまず必要です。多様性を認める、権利擁護など、個を重んじる世の中になろうとしていますが、それでも、人は一人で生きることはできません。

知的発達の遅れを伴う自閉症児は、自分を客観視することが難しいです。
だから、活動の様子を動画で見てもらったり、鏡を見てもらったりするなど客観視を体得する機会をもってもらいます。また、人と相対して活動することで自分を知る手掛かりになります。できないなと思う時には、手伝ってくださいと言葉や、ジェスチャーや態度で示せることが必要です。

最近増えている放課後等デイサービスや児童発達は、その子一人一人が困らずにこの世を生きて、大人になった時に自信をもって社会で過ごせるようになるための訓練の場です。ただ、生きにくいと思っているみんなが行くための場所ではありません。幼稚園や保育所、小学校、地域の習い事、など、子どもの社会の中で自分を知り、自分を表現していける経験ができることが必要です。その子がどの環境で折り合いの付け方を学ぶのがいいのか、関係者でしっかりと考えることが大切です。

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八木佐織
専門家

八木佐織(障がい児通所支援事業)

一般社団法人きざはし

多機能型児童発達支援及び放課後等デイサービス「おくらっこくらぶ」を運営しています。コミュニケーションを通じた社会性の獲得や、自然の中での遊びによる感覚統合などに力を入れています。

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