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家創りの考え方の変化 ーコロナの中で起こることー

守口公三

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テーマ:変わることで家時間の快適化

1.ワクチンはいつできる?


 お家創りとコロナ時代の関係性のコラムの第2弾。今までと違った世の中になるか、元に戻るのかによって、お家創りが激変していきます。その為、ワクチンができるかできないかによって、大きな変化が起こります。

■ワクチンができれば・・・
安心な世の中が戻ってきます。普通の風邪と同じという方がいらっしゃるように、ワクチンを打てば、インフルエンザと同じで、対処が可能になりますね。
インフルエンザは、何種類かのワクチンがありますが、必ず効果があるかといえば、効果が無いときがありますよね。時折新型インフルエンザが発生して、社会は混乱することもあります。
 中国では、豚インフルエンザや新しいコロナウィルスが勢いを増しているという報道もあります。
ワクチンができたとしても、これからの世の中、少し早いサイクルで、新型が発生する可能性を秘めているのではないかと私個人は分析しています。

ちょっと待ってください、新型コロナウィルスは、とても変異が早くて、すでに数百種類のウィルスに変異しているという報道を耳にしました。インフルエンザでもいままでこのような実態なのに、新型コロナウィルスのようにはるかに変異しやすいウィルスのワクチン対策は可能でしょうか?

■ワクチンができなかったら・・・
こんなことは考えたくもありません。しかし、現時点では、クールブレインでしっかり考え、人生を楽しく生きるためには、リスクの低減を最大限にすることが、最良だと考えます。まして、命にかかる問題であれば余計です。

オプジーボの発明などを通じた研究を通してノーベル賞を受賞した 本庶 佑 教授は以下のように述べられています。

『そもそも、新型コロナウイルスはインフルエンザウイルスやHIVウイルスと同じように、「DNA」ではなく、「RNA」を遺伝子に持つウイルスです。このRNAウイルスの場合、効果的なワクチンを作るのは難しいことが知られています。

ビル・ゲイツは、HIVワクチンなどの開発にこれまで何百憶円と注ぎ込みましたが、それでも、ほとんど成功していません。

なぜか。端的に言えば、二重らせんという安定的な構造を持つDNAに対し、一重らせんのRNAは、その構造が不安定で、遺伝子が変異しやすい。インフルエンザのワクチンを打っても効かないことが多いのは、流行している間に、ウイルスの遺伝子が変異していくからです。遺伝子が変異してしまうと、ワクチンが効きにくくなったり、まったく効かなくなったりするのです。

新型コロナも、変異のスピードが非常に速い。中国で発生して以来、世界各地に広がっていく過程で変異を繰り返し、5月末ですでに数百の変異があるという報告があります。

ワクチンが完成しても、開発当初とは異なる遺伝子のウイルスが蔓延しているかもしれない。そうなると、一部のウイルスにしか効かないことも十分にあり得ます。最近の研究では、大きな変異はあまりないので、ワクチンは効果があるであろうというのが大方の見方のようです。

もう一つ、ワクチンには「副作用」という大きな問題があります。ワクチン開発では良いところまで行きながら、臨床の段階で副作用が出て、100億円、1000億円ものお金がパーになったというケースは枚挙に暇がない。1976年に米国で新型インフルエンザの流行に備え、見切り発車で全国民へのワクチン接種を始めたものの、ギラン・バレー症候群などの副作用が出て投与中止になるという悲劇的な事件が起きたこともあります。』

引用元
https://bungeishunju.com/n/n0a535e0e15c7


RNAというウィルス自体の仕組み構造の為、ワクチンがもしあまり効かなかったら、治療薬も遅れたら・・・、
その可能性が 『0』ではないだけに、私達は恐れすぎず、どうやってこのウィルスと付き合っていくかを、真剣に考えていく必要があると、私は考えます。個人的には、ワクチンの早期完成は難しいと考えているので、ソーシャルディスタンスや手洗い、飛沫の防止はしばらく続くと思ったうえでの、社会活動や、仕事、お家創りを考える必要があります。



2.ウィズコロナ時代の家創り

 ここまでお話ししたように、これからのお家創りには、考えていかなければならない事がいくつかあると考えます。
【1】お家で過ごす時間が長くなること
【2】災害に強い家にすること
【3】家族のつながり


【1】お家で過ごす時間が長くなる
今回のテレワーク、学校休校などに代表されるように、自宅時間の長時間化による問題が出ていました。その為、自宅時間を長時間過ごすことができる工夫が必要になります。

①ウィルス対策の間取り
 まず自宅に帰ってからすることは・・・   『手洗い』 
多くの人は、今まであまりしてこなかったようなことが、コロナショックから当たり前になり、今後は必須となります。それはすなわち、玄関付近に手洗いができる場所が必要ということにつながります。

②空気換気
 ウィルスが入ってきても、換気や除菌など、可能な限り排出していきたいものですね。24時間換気が法律で義務付けになっていますので、ある程度の換気は可能です。しかし、この換気自体、実際には十分な換気ができているとは言えないと、分析する研究者もいます。その為、換気は窓を開けて十分な風が通る間取りにしなければなりません。風が通らなければどんなに断熱性能が良くても、冷暖房機器のみで温熱環境を整えるため、いくら性能の高い家を作ったとしても、多額の光熱費を支払うことになります。

③家族の集まる場所
 一般的にリビングが思い浮かびますね。それ以外にも必要な場所が、今回のコロナで出てきました。それは
『仕事場所』  テレワークなどができる職業の方は、自宅で仕事になります。書斎などを設ければ、問題ありません。
書斎などの部屋以外にも、2階ホールなどに多目的テーブルカウンターを設けることで、普段は子供も大人も集まれる空間、読書したり、ゲームしたり、部屋の中にこもりきりではなく、気配を感じられる場所を作るというのも、家族のつながりの形を新しいものにしてくれます。

【2】災害に強いお家
 コロナは自然災害です。前回書きましたが、線状降水帯による極地豪雨や、台風、巨大地震など、毎年激甚災害がどこかで必ずと言っていいほど発生しています。線状降水帯などは10年前には聞いたこともない雨雲団で、消防団活動を27年していますが、年々、冠水が増えてくるのを見ると、明日は我が身、いつどこで、河川氾濫がおこるかはわからないと思えて仕方がありません。

①浸水対策
 前回も書きましたが、逆ベタ基礎という基礎の作り方があります。床下浸水がほぼありません。地面が低い地区、浸水を避けたいと思っている方々へはお勧めの工法です。万が一床上浸水しても、修繕箇所や復旧が、床下がある一般のべた基礎や布基礎にくらべて、速い復旧が可能になります。その分新築時に施工コストはかかりますが、リスクの低減にはもってこいの工法です。

②自宅避難所
 もし、コロナ禍に、災害が発生したらどうしますか?九州でも何十万人もの方々に、避難命令もでました。
できる限り自宅で過ごすことができれば、良いわけです。自宅滞在が長くなればなるほで、水・食・電気・通信などのライフラインが重要になります。

 【水】 家の中に場所を確保して、3日分ほどの水を、貯えることができる方法があります。飲み水が万が一止まった場合でも、かならずそこに飲み水があるのです。これは、リスク回避の生き抜く工法としてとても有効ですね。

 【電気】 以前ご紹介したフリーソーラーを是非お勧めいたします。普段は、余剰電気を販売し、そのお金で設備代を支払う方式と、リース方式があります。いずれにしても、万が一の時のソーラー発電が使用できるとともに、10年後は自身の所有になります。ソーラー発電は、将来の電力自給自足へのリスク分散とともに、災害時に有効な設備となります。



3.健康に暮らす

 災害があってもなくても健康に暮らすことは、重要なテーマであり、ほとんどの方が当たり前と持っています。
しかしお家の滞在時間が長くなればなるほど、お家の環境が体に与える影響が大きくなります。

すなわち、お家の中にある接着剤由来の有毒物質を、体内に蓄積する量が多くなるということです。

そういったシックハウス症状にならないお家創りをしなければ、健康に暮らすことにはなりません。コロナウィルスと共に自宅内有毒物質との闘いも始まるのです。
 特に、体の弱い方へは、その影響は顕著です。住宅完成見学会や、住宅展示場の訪問で、『頭が痛くなった』とか、『めがちかちかする』などの、ちょっとした変化があった経験がある方は要注意です。
こういったことから、 純粋自然素材での家創り を推奨いたします。ただの自然素材ではありません純粋自然素材です。

しかし、お気を付けください、一般の自然素材は、必ずしも安全とは限りません。
ある漆喰は、防カビ材や、接着剤が入っていて、漆喰といっても、練り置きもできず、漆喰という呼び名にはふさわしくないものもあり、一般の方々へは、わからない状況になっています。

また、ある藻類の一種からできている流行の壁塗材も、湿気を吸収するという効果が絶大ですが、防腐剤・防カビ材が混入されているものが多く、健康に気を遣う方は必ず確認をしたうえで、使用するべきだと考えます。


4.これから

 秋にかけて多くの企業が、形態を変え、また、統廃合が進むでしょう。今年大打撃を受けた方、来年大打撃を受ける予想が立っている方、ごく一部を除いて、ほとんどの方が減収減益となることでしょう。
その為、資金についても、懸念されます。

国は、良いお家へ補助金を出してくれます。
国土交通省のグリーン化事業では、ZEHや長期優良住宅へ最高190万円~100万円、環境省などの所管ではZEHの補助金もあります。よいお家を長く住むため、また、エネルギーの省力化と環境配慮への持続可能型電力自給自足型システムへの移行を進めるための補助金です。

是非、2020年も、良いお家を創り、健康に暮らし、災害に強く生きていけるお家創りをしてください。
私達は日々、少しでもお客様へ、長持ちするもの、安全なもの、災害に強いものをご提供できるように、勉強・研鑽を重ね続けたいと思います。

最後まで、お読みいただきありがとうございました(^^)

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代表 守口公三

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