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保育士経験を生かし、子どもとの接し方や転職のことなどさまざまな悩みについてアドバイス

保育士経験を生かし保育士の悩みに寄り添いアドバイスをする専門家

遠藤翔

遠藤翔 えんどうしょう
遠藤翔 えんどうしょう

#chapter1

「悩みをマンツーマンで聞いてほしい」という保育士時代の自身の経験がサービスの出発点

 保育士という仕事は、子どもの成長を身近で感じることができ、働く親を支えることにもつながる、とてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。子ども好きの人にとっては天職かもしれません。しかし近年、都市部では世帯数の増加に伴う待機児童問題も顕在化しており、その原因のひとつに保育士の不足が挙げられることもあります。

 どんな職業にも苦労は付き物です。しかし「保育士特有の悩みがある」と話すのは、保育士向けのウェブサイト「ほいくのおまもり」などを運営する「フレンドシップ」代表取締役の遠藤翔さん。保育士としての経験をもとに相談に応えるほか、転職支援サービスを展開しています。

 保育士時代、自身や同僚が抱いていた仕事に対する不安や迷い、疑問などが現在の活動の原点になっているという遠藤さん。「マンツーマンで話を聞いてくれる窓口があるといいな、と以前から思っていました。コミュニケーションツールとしてLINEやTwitter、Instagramを活用し、保育士さん一人ひとりに向き合いアドバイスをしています」

 遠藤さんのもとに寄せられるのは、「子どもが話を聞いてくれない」「保護者対応が難しい」など日々の業務のほか、「保育士を続けていく自信がない」「別の園に行きたい」といった離職・転職に関する内容までさまざま。

「これまで500件以上の相談を受けており、本人の許可を得て当社のサイト上で公開しているものもあります。『同じ気持ちの人がいるんだ』と、少しでも励みになればいいですね」と話します。

#chapter2

お便りの書き方や保育指導案の作り方など保育の現場で必要な情報も発信

「あなたに寄り添う保育士サイト」をコンセプトに、2016年に遠藤さんが立ち上げた「ほいくのおまもり」では相談事例のほか、保育に役立つ情報も発信。読み聞かせや手遊び、歌の選びかたといった保育のヒントにつながるコンテンツを掲載していて、20~40代の女性を中心に全国にユーザーがいます。

 中でも特に好評なのが、保護者へのお便りや子どもの成長記録の文例。お便りでは季節のあいさつ文や行事の案内文、成長記録では4月生まれの1歳児、5月生まれの2歳児など子どもの月齢や年齢に合わせた個人案や、クラス・学年全体の週案・月案といった保育指導案を紹介しています。

 文章の書き方のほか、保育活動で留意すべき点、子どもへの接し方なども伝えているので「ユーザーからは『とても役に立った』と、うれしいコメントも届いています」と笑顔を見せる遠藤さん。元保育士としての知見を生かし、保育の現場で必要とされているテーマや話題を随時取り上げています。

 保育士の声に耳を傾け、さまざまな思いを受け止めてきた遠藤さん。「自分にできることで、もっと力になりたい」と、2020年11月には転職支援のためのウェブサイト「ほいくのおまもり転職版」もスタートさせました。

遠藤翔 えんどうしょう

#chapter3

仕事や人間関係に悩む保育士をサポートするために転職支援サービス・サイトも展開

 上司や同僚との人間関係に悩み「保育士をやめたい」といった相談があると話す遠藤さん。保育士という仕事をやめたいのか、勤務している保育園をやめたいのか、整理できていない人が多いため注意深く聞き取りをしているそうです。

「保育士が嫌になったのならば、職を離れることをすすめる場合もあります。ただ、中には勤務先が合わないだけで、本当は保育士を続けたいという人もいます。その場合は、他の園に移るよう後押ししています。保育士に向いているのに、今の職場になじめないだけでやめるのはもったいないことです。環境を変えることも選択肢に入れてほしいですね」

 保育の楽しさややりがい、そしてつらさを理解しているからこそのアドバイスを心がけている遠藤さん。「転職しても、すぐにやめてしまっては転職成功とは言えません。落ち着くまで見守ります」の言葉通り、転職支援サービスでは対面とオンラインサポートを並行し、転職後も1年間フォローしています。

 さらに、保育士の負担にならないような仕組みづくりをしているのも同サービスの特徴です。
「電話が仕事などの邪魔にならないように、LINEの公式アカウントを使って登録者に“通話リクエスト”を送っています。本人はリクエストを見てから通話することが可能で、都合が悪いときはスルーできます。これも、保育士目線と現場感覚を備えた遠藤さんならではのサポートと言えそうです。

(取材年月:2021年1月)

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Profile

専門家プロフィール

遠藤翔

保育士経験を生かし保育士の悩みに寄り添いアドバイスをする専門家

遠藤翔プロ

転職サービス運営

株式会社フレンドシップ

保育士としての経験を持っており、現場の保育士が何に困り、何を必要としているのかがわかる。保育士の立場を理解した視点からマンツーマンで親身に悩みを聞き、解決に向けたアドバイスをしている。

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