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【コラム第14回】 短距離走が速くなる子の共通点——10年間の指導で気づいたこと

新山公平

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「どうすれば速くなりますか?」

コーチをしていると、保護者の方からこの質問をよくいただきます。もちろん、技術的な答えはあります。腕振り、接地、重心移動……挙げればきりがありません。
でも10年間、小学生から高校生まで指導を続けてきて、わたしが本当に大切だと感じるのは、技術よりも前にある「ある共通点」です。速くなる子には、必ずといっていいほど共通する姿勢があります。

素直に、すぐやる。


これが最初の共通点です。
「もう一回、今度は腕をこう振ってみよう」と伝えたとき、速くなる子は黙ってすぐ走り出します。考えすぎず、まず試してみる。その繰り返しが、身体への定着を早めます。一方で、なかなか伸びない選手は「なんでですか?」と聞く前に止まってしまうことが多いです。理解しようとする姿勢は大切ですが、陸上は頭より先に身体が覚える競技です。まず動く。それが成長を加速させます。

自分の走りを「見ようとする」。


動画を撮って選手に見せると、反応がはっきり二つに分かれます。「あ、こうなってるんだ」と食い入るように観る子と、なんとなく流して終わる子です。速くなる子は前者です。自分の動きに興味を持ち、「なぜここがこうなるのか」を考えます。コーチの言葉を鵜呑みにするのではなく、映像と感覚を自分の中で照らし合わせようとします。この習慣が、修正のスピードをまったく変えます。

ミスを引きずらず、次の一本に切り替える。


試合でも練習でも、失敗はあります。スタートでつまずく、バトンを落とす、思い通りに走れない。そういうとき、速くなる子は泣いても怒っても、次の瞬間にはスタートラインに戻っています。感情を持つことは悪くありません。でも、引きずることと向き合うことは違います。この「切り替えの速さ」は、練習本数の多さよりもずっと大きな差を生みます。

才能がある子が速くなるとは限りません。


10年間見てきて、本当にそう思います。最初は遅くても、上の三つを持っている子は必ず伸びます。逆に、素質があっても伸び悩む子は、どこかでこの姿勢が揺らいでいることが多いです。
UACАでは、タイムを縮めることと同じくらい、こういった「伸びる土台」を育てることを大切にしています。速さは結果です。その結果を生む姿勢こそ、わたしが10年かけて子どもたちに伝えたいものだと思っています。

最後まで見ていただきありがとうございました。
次回の投稿は2026年4月26日(日)です。
お楽しみに。

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新山公平
専門家

新山公平(スポーツクラブ経営、陸上コーチ)

ユナイテッドアスリートクラブ青森(UACA)

走り方を身に付けたい、陸上選手を目指したい、運動不足を解消したいなど、それぞれの要望や現在のレベルに合わせた指導を実施。楽しみながら学んでいける指導を心掛ける。

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