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【コラム第8回】走ることが人生を豊かにする理由

新山公平

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走ることは、ただ速さを競うだけではありません。
それは、自分と向き合い、自分を超えていくための行為です。

私にとって“走る”とは、人生そのものに近い感覚があります。
挑戦すること、失敗すること、立ち上がること──
そのすべてが「走る」という行動の中に詰まっています。


昨年から競技者として復帰している私





走ることで“今”を感じる



走っているとき、人は未来のことも過去のことも考えません。
呼吸の音、足音、風の感触、体の動き──すべての意識が「今、この瞬間」に集中します。

私が現役復帰してから感じたのは、
走っている時間こそが「心を整える時間」だということ。

不安や焦りがあっても、走り出せば少しずつ整理されていく。
走ることは、結果を追うためだけでなく、自分をリセットし、前を向かせてくれる時間でもあります。



走ることで“自分を知る”



走っていると、自分の弱さにも、強さにも出会います。

「今日はやめたい」「もう限界だ」と思う日もあれば、
「思っていたより動ける」「まだいける」と感じる日もある。

そんな日々の波を繰り返すうちに、
「今の自分はどんな状態なのか」を自然と感じ取れるようになります。

走ることは、記録を通してだけでなく、
心と体の声を聴く習慣を育ててくれます。

だから私は、子どもたちにも「走ることで自分を知る」経験をしてほしいと思っています。



走ることで“つながる”



陸上は一見「個人競技」ですが、実際には“人とのつながり”で成り立っています。

練習を共にする仲間、支えてくれる家族、応援してくれる地域の方々。
一人ではできないことも、誰かと関わることで挑戦し続けられる。

ある小学生の選手が、大会で転んでしまった時のこと。
泣きそうな顔をしていたその子に、チームメイトが「次、一緒に走ろう」と声をかけました。
その言葉に背中を押され、次のレースでは最後まで笑顔で走りきった。

**走ることを通して生まれる“人との絆”**こそ、人生を豊かにする最大の要素です。



走ることが教えてくれる“生き方”

走ることが教えてくれる“生き方”

走ることは、努力の積み重ねの象徴です。
続けてもすぐに結果は出ない。
でも、昨日より今日、今日より明日と、少しずつ積み重ねていく。

人生も同じです。
焦らず、自分のペースで進めばいい。
立ち止まる日があっても、また走り出せばそれでいい。

走ることは、“生きる力”を育てる最もシンプルな方法だと感じています。



最後に



私はこれまで、走ることを通して多くの人と出会い、たくさんのことを学びました。
速さよりも、勝ち負けよりも、
「走ることを通してどう生きるか」こそが本当に大切だと思っています。

走ることは、人生を豊かにしてくれる。
それは、自分を信じ、仲間を信じ、続けることの中に見つかる“喜び”そのものです。

これからもUACAでは、走ることを通して「人としての成長」を感じられる時間をつくっていきます。

次回の更新日は11月23日(日)となります。
更新テーマは「パーソナル指導をとおして感じたこと」です。
お楽しみに。

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新山公平
専門家

新山公平(スポーツクラブ経営、陸上コーチ)

ユナイテッドアスリートクラブ青森(UACA)

走り方を身に付けたい、陸上選手を目指したい、運動不足を解消したいなど、それぞれの要望や現在のレベルに合わせた指導を実施。楽しみながら学んでいける指導を心掛ける。

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