【コラム第6回】結果よりも“過程”を大切にする理由
「続けること」は、シンプルなようで一番難しい。
だからこそ、継続できる人は強い。
これは、指導者としても、競技者としても日々感じていることです。
練習を1日頑張るのはできる方が多くいますが、
でも、それを1ヶ月、1年、そして何年も続けることは簡単ではありません。
そこには、結果や才能では測れない「意志の強さ」と「支え合う環境」があります。
「続けること」に特別な才能はいらない
ある小学生の選手がいました。
最初の頃は、すぐに疲れてしまい、練習の途中で泣いてしまうことも。
それでも体調不良以外での練習は1回も休まずに毎週の練習に通い続けました。
数年後、その子はクラブで誰よりも練習を楽しむようになり、フォームも驚くほどきれいに。そして、青森県を代表する選手となりました。
「続ける姿勢」そのものが、その子の成長を物語っていました。
続けるために必要なのは、特別な才能ではなく、
「もう一度やってみよう」という気持ちを毎回持ち直すこと。
その小さな意志の積み重ねが、大きな力になります。
結果は“続けた先”にしか現れない
継続していると、必ず“伸び悩みの時期”がやってきます。
タイムが上がらない、うまく走れない、モチベーションが下がる。
でも、そこでやめずに続けた人だけが、もう一段上の景色を見られます。
UACAでも、すぐに結果を出す子よりも、地道に続けてきた子が最終的に大きく伸びることが多いです。
なぜなら、継続する中で「自分を知る力」や「向き合う覚悟」が育つから。
「続けること」は、目に見える記録よりも深い“人間的な成長”をつくります。
継続には“支え合う環境”が欠かせない
どんなに意志が強くても、人は一人では続けられません。
仲間や指導者、そして家族の支えがあるからこそ、継続は力になります。
ある高校生の選手が、記録が伸び悩んだ時期に「練習に行くのがちょっと怖い」と話したことがありました。
でも、周りの方の支えもあり気持ちを常に作ってから練習に臨み結果的には全国大会に出場することができました。
その光景を見て、私は改めて思いました。
**「人は誰かに支えられることで、続ける力を取り戻す」**のだと。
UACAの“チームとしての温かさ”は、まさに継続の原動力になっています。
私自身の「継続」もまた挑戦
2024年から再び競技者として走り始めた私にとっても、“継続”は毎日のテーマです。
結果が出ないことのほうが多く、
体が重い日も、思うように動けない日もあります。
それでも、走ることをやめない理由はただひとつ。
「昨日より、今日を少し良くする」ためです。
継続とは、完璧を求めることではなく、諦めない自分であり続けること。
失敗しても、また立ち上がる。その繰り返しが、自分を育ててくれます。
最後に
継続は、一瞬の輝きではなく「積み重ねの力」です。
努力は裏切らないと言いますが、正確に言えば、努力を“続けた人”だけが裏切られない。
1日では変わらなくても、1年後には必ず何かが変わっています。
それを信じて続けることが、すべての成長の原点です。
これからもUACAでは、選手たちが自分のペースで前に進み続けられるよう、
「継続を楽しめる環境づくり」を大切にしていきます。
次回のコラムの更新は、2025年11月16日(日)。
更新テーマは、「走ることが人生を豊かにする理由」です。
お楽しみに。



