JA共済課題の動画をYoutubeで公開しました
東天書道会 教育書道家の佐々木天道です。
本日は東天書道会の理念「健康で美しい書」についてと指導方針について書きました。
東天書道会の活動状況
東天書道会は昭和35年春に創設した教育書道塾です。「健康で美しい書」を指導理念として、全国の公募展に会員の作品を応募しています。
現在県内はじめ全国の公募展約20か所に応募しており、創立以来弘法大師賞、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞等大臣賞及び、海外研修旅行招待者に、本年8月の高野山競書大会文部科学大臣賞を含めると各コンクールの上位の賞を延べ390件受賞しています。
他にも東天書道会は独自に新春書道展・弘前さくらまつり書道展を開催する他、秋には関係各市町村の秋まつりに作品を展示しており、イベントがより盛り上がればということはもちろんですが、会員やご家族が作品を披露する場や地域のみなさんが書道に触れる場を作っています。
創立60周年記念第24回東天書道会新春書き初め披露会より
指導理念「健康で美しい書」について
ただ美しい文字が並んだ作品というだけでは活字と変わりません。柔らかい毛筆に墨を含ませて一気に書くことで、文字の勢いや筆の運びに、書き手の独自の感性を表された作品ができあがります。
点画に含まれた勢いはすべて生徒ひとりひとりから生まれた力なので、生徒が書いた作品には、その生徒の生命力がこめられており、その生徒にしか書けない作品です。そういった作品は、生徒にとって大きな達成感を与えることはもちろんですが、作品を見た人にも作品のもつ美しさで感動を与えることができます。
そして、そのような作品を仕上げるには、しっかり手本を見て考える力を養い、何度も何度も練習する事が大切です。これは忍耐力と集中力を養う事にもなり、学力(学ぶ力)も向上すると思っています。
「健康で美しい書」とは、何度も繰り返し、よりよい作品を書こうと取り組む姿勢と、生徒ひとりひとりの独自の感性を込めた、生命力のある作品を書き上げることを目標とした指導理念ということになります。
生命力のある作品を書くために
作品に生命力を与えるには、途中でお喋りしたり、トイレに行ったりせず、一気に作品を書きあげることです。東天書道会では文字を書く時は出来るだけ一回筆に墨を含ませたら一文字以上書くように指導しています。一点一画で墨を付けて書くのは文字の点画の流れを無視しており、これでは作品の生命力が失われてしまいます。
また、私は書いた作品について、生徒自身が手直しを行うことや、指導者が補筆と称して手直しを加えて作品として仕上げることについて反対しています。もし、うまく手直しを行って、その作品が展覧会で入賞してしまうとどうなるでしょうか。
作品の手直しにより入賞したという体験は、書道にとどまらず、生徒自身にとってはっきり悪い影響を与えてしまうため、教育書道家としては容認できない行為と考えています。手を加えることでせっかく生徒が書いた作品の生命力が失われてしまいますし、入賞する、しないを問わず、生徒が書き上げた作品に手を加えてしまうことは、生徒の書に取り組む姿勢が大きく損なわてしまい、そもそものよりよい作品を書きたいという意欲を奪ってしまうでしょう。
生徒向けの指導の流れ
東天書道会は青森県内で4箇所の教室を運営していますが、各教室は会員家族であれば、だれでも自由に出入りできます。毎日が参観日です。会員や保護者のみなさんのご協力もあって、暖かい雰囲気の中で指導できております。教室での指導の流れは以下のとおりです。
- 生徒の目の前で手本書く(半紙、条幅すべて)
- 生徒が書いた作品を目の前で朱墨で直して指導する。
- 良く書けたら新しい手本を書く
新しい手本を書く際は、学生向けの墨場必携から、書きたい語句を選ばせ手本を書くことも良くあります。他に、東天書道会独自の認定試験と外部試験として文部科学省後援の毛筆硬筆書写技能検定試験を実施してます。
近年では教室に通えない方や他県で東天書道会で指導を受けたいという方むけに、通信学習として、揮毫した手本を送り、生徒と作品のやり取りをしつつ指導も行っています。
指導者向けの指導について
指導方法にお困りであったり、次のステップを目指すための相談で以下のような相談を受けることがあり、実際に指導を行っております。
- 師範となり教室を開室してるが、生徒がなかなか思うように上達しない。
- 展覧会に応募したいがどのような展覧会があるかわからない。
- 小中学生の手本を思うように書けない。
- 夏休みに学校から応募のコンクールに応募しても、なかなか結果を出すことが出来ない。
- 条幅を生徒に書かせ正月に書き初め展に応募したいのだが、どの様に指導したらよいかわからない。
小中学生の課題でしたら、半紙・八つ切り・半紙三枚版・条幅の他各地区の特殊サイズの課題をまとめて揮毫して指導しています。この時は個人の申込価格からの割引価格になりますのでご連絡ご相談ください。
※指導者向けの指導は、現在1県1名としており、指導を受けている方の情報については公開しておりません。